米雇用増予想上回り早期経済回復期待
5日に注目の米2月雇用統計が発表されました。非農業部門の雇用増は市場予想を大幅に上回る37万9000人で着地。この結果を受けて長期金利が跳ね上がり10年債利回りは一時1.614%まで上昇しました。前日まで長期金利の上昇が株価下落要因とされていましたが、しかしこの日は早期経済回復の期待で買われました。
NYダウは5日線や5週線を回復
なんとも天邪鬼なヤンキー気質ではないでしょうか。NYダウは572ドル高の3万1497ドルで取引を終了し5日線や5週線を回復しました。一方でS&P500は73ポイント高の3841ポイントで取引を終えましたが、5日線にタッチした程度。13日線と26日線がデッドクロス寸前で、週足も2週連続で5週線割れです。
ナスダックは自律反発の域を出ず
ナスダックは196ポイント高い12920ポイントで取引を終了。日足は長い下髭の陽線形成というたくり線となりましたが、5日線にも届きません。週足は5週線や13週線も割り込んでおり、上げたといっても自律反発の域を出ません。バブルの象徴であるテスラの下落が止まらず、1月高値の900ドルから週末には600ドル割れです。アップルも小幅に反発したとはいえ、1月高値の145ドルから一時120ドル割れがありました。
景気敏感株主導も指数インパクト限られる
このような状況ですので、昨日の東京株式市場は反発スタートもファーストリテイリングやSBG、日本電産、レーザーテックなどの値嵩株は売られており、値嵩株に代わって景気敏感株が主導する上昇が見られましたが、指数へのインパクトは限られます。
戻り売りに押される展開
日経平均は一時2万9255円高値がありましたが、日足では25日移動平均線が2万9337円、週足では5週移動平均線が2万9291円に位置しており、戻り売りに押される展開となりました。
ダウントレンド進行中
これらを下回っている現状は短期・中期トレンドはダウントレンド進行中です。アップトレンド回帰にはこれらの移動平均線を回復せねばなりません。それまでは戻り売り対処ということになりましょう。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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