日本株の弱さの真相!!【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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原因はどこにある?

米国の株式市場は過去最高値を更新し続けている。下落すれば買いが入る強気相場が維持されている。それに比べ日本株は4月から下落基調が続いている。上昇したら売り圧力が強まる弱気相場が続いている。いったい原因はどこにあるのか。

米金融市場で実質金利が過去最低を更新

新型コロナウイルス変異株の感染者増加や内閣支持率の低下といった国内要因は勿論だが、これらだけでは4月から続いている日本株のアンダーパフォームを説明しきれない。真相は別のところにある。1~3月は欧米株より優勢だった日本株が次第に遅れを取るようになった。デルタ型(インド型)の変異株感染が目立って増えてきたのは、7月に入ってからのことだ。米金融市場で名目金利から予想インフレ率を引いた実質金利が過去最低を更新していることにも日本株売りは関係しているようだ。

米国の実質金利の低下が日本株を押し下げる

足元ではインフレ圧力が強まっている一方、名目の米国債利回りは投資家の旺盛な需要を背景に低下(価格は上昇)基調にある。実質金利が下がると株式などリスク資産にマネーが向かいやすく、米国株の下支えになっている。反面、米国の実質金利の低下が日本株を押し下げる。コロナ感染者増加や米国の実質金利低下と日本株売りをセットにしたヘッジファンドなど外国人投機家によるプログラム売買が日本株の売りを増長していることは確かだ。ただ、機械的なプログラム売買による日本株の乱高下は比較的短期的な動きである。

トレンドを決める最も重要な要因は政府による財政支出の金額

株式市場のトレンドを決める最も重要な要因は政府による財政支出の金額である。新型コロナウイルス禍を受けて2020年春から積み増してきた国の予算73兆円のうち、約30兆円を使い残していることが判明したのが6月だ。家計や企業への支払いを確認できたのは約35兆円と名目国内総生産(GDP)の7%程度にとどまっている。

予算を成長分野に大胆に投入しろ!

米国は4月末までにGDPの13%に相当する2.8兆ドル(約307兆円)を消化している。米国と比べ日本は財政支出が大幅に少ない。コロナ危機脱却へ財政ニーズが強い時にも関わらず予算枠の4割を使い残す異例の事態が、日本株式市場の売り圧力を強めている。日本の株式市場を長期的に上昇させたいなら、国の予算を成長分野に大胆に投入する事だ。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はキッズウェル・バイオ(4584)、ネオマーケティング(4196)、Jストリーム(4308)。

 8月2日「潮流」3銘柄の解説|岡山 憲史【株式投資テレビ】も併せてご視聴ください。

 

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。20年間にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。
また、個人投資家に投資情報や個別銘柄の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp

 

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