「空売り規制」銘柄が外人売りで急落【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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「空売り規制」になると外人売りのターゲット

東証が発表する「空売り規制」銘柄が外国人投資家の売り拡大で急落している。本来、空売り規制とはカラ売りによって株価を意図的に下落させようとする行為を防ぐための規則だ。
当日基準価格と比較して現在値が、10%以上下落した価格に達した銘柄(トリガー抵触銘柄)に適用されるもので、相場下落局面において、現在値よりも低い価格での51単元以上の新規の売り注文はできない。皮肉にもその対象銘柄の急落が激しい。特にマザーズやジャスダック市場銘柄が「空売り規制」になると外人売りのターゲットとなる。

マザース指数は売られ過ぎ水準だが・・・

マザース指数は11月17日の高値である1189ポイントから12月21日の安値である942ポイントまで1カ月間に2割ほど下げ、25日騰落レシオは65%と売られ過ぎ水準だ。米国ナスダック市場の上昇が顕著になればマザーズ市場も上昇するだろう。ただ、米金融政策が正常化に向かうなか、高バリュエーションの小型株が中心のマザーズ市場は強気になれない。

不可避的な指数の弱さ

個人投資家のポジションを見ると、マザーズ市場での信用評価損益率はマイナス29%超(21日時点)だ。追い証(追加担保の差し入れ義務)が発生する目安のマイナス20%を大幅に下回っている。マザーズの市場構造をみると、不可避的な指数の弱さが浮き彫りになる。

マザーズ売買の5~6割は個人投資家

マザーズ市場の上場企業数は近年、一貫して増加傾向にある。21日時点で408社と、2018年末の275からこの3年で5割近く増えた。上場企業が増え続ける一方、投資家層は限られている。マザーズ市場は売買の5~6割を個人投資家が占めており、機関投資家の存在感が薄い。時価総額が小さい銘柄が多く、機関投資家の投資対象が限られるという面がある。

外国人投資家が買い戻しに転じるか?

個別銘柄のパフォーマンスもさえない。19年~21年11月末までにマザーズ市場に上場した194社のうち、株価が12月21日終値時点で公開価格を下回っている銘柄は4割に上る。急落している銘柄の多くが外国人投資家による空売りだ。今後の動きは空売りをしている外国人投資家が買い戻しに転じるかどうかで決まる。個人投資家が空売りをしようとしても大半の銘柄は1日限りだ。買いしかできない個人投資家は外国人投資家の餌食となっている。

潮流銘柄は?

潮流銘柄は凸版印刷(7911)、日本CMK(6958)、アスタリスク(6522)。

 

12月27日「潮流」3銘柄の解説|岡山 憲史【株式投資テレビ】も併せてご視聴ください。

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。20年間にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。
また、個人投資家に投資情報や個別銘柄の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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