2022年は乱高下する?【225先物「ハチロク」の裏話】

ハチロク225先物OP|証券市場新聞
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ETF購入ルールの変更が大きく影響

先週の日経平均は前週末比約9円高となり4週連続高となった。
2020年末比では1347.5円高となり32年ぶりの高値となった。年間上昇率は日経平均で約4.9%、TOPIXで10.4%となり日銀のETF購入ルールの変更が大きく影響した形となった。

買戻しを利用して高値

2021年のチャートを見ると1月に安値(2万7002円18銭)を付け2月に高値(3万0714円52銭)を更新した。
その後は揉み合い、8月に再び安値(2万6954円81銭)を付け翌月の9月に戻り高値(3万0795円78銭)を付けた。
これを見ると売り込まれたらその買戻しを利用して高値を取っていたことがよくわかる。

BOX相場のどちらに抜ける?

高値安値の上下幅は約3700円~約3850円でほぼ同じパターンで推移し、その結果、年末引け値はその上下幅の半値位置、BOX相場の中央値付近の2万8791円71円銭で引けた。
さて、今年はこのBOX相場のどちらに抜けてくるのか?

正月明けの新規感染データー次第では見直し買いも

帝国データバンクによると2021年は上場企業の倒産件数がゼロであった。ゼロは2016年以来5年ぶりである。
コロナ禍で上場企業の倒産がゼロ件というのは政府による企業への資金繰り対策や給付型マネーの効果が非常に大きいと思われる。
現在の予想では2022年3月期企業の業績見通しは56%が増収増益予想、22%が増収減益予想となっている。
急増が予想される正月明けのデーターで新型コロナの新規感染者数が統制可能な数字であれば更なる業績回復も期待できよう。
新規感染者数が他国より格段少ない日本に売り越しを継続していた海外投資家の見直し買いも入る可能性はある。

「成長」示せない岸田政権がリスク

一方で政治が足を引っ張る懸念はある。
岸田首相は金融所得課税の強化や自社株買いの規制など相場に影響を及ぼす発言を繰り返している。
国民との対話は上手かもしれないが市場との対話は下手のようである。「成長と分配」をスローガンに掲げているが「分配」だけ先行し「成長」への道筋の具体性が一向に伝わってこない。政策失望による支持率低下で海外投資家の売りを加速させるかもしれない。そのほか、中国の経済失速リスクや欧州経済のスタグフレーションリスク、何と言っても米国の前倒し利上げリスクなど懸念材料は枚挙にいとまがない。

想定されてるリスクは対処可能

ただ、想定されてるリスクは対処可能であり株価が下がっても短期調整に過ぎない。予想されてない事象が起こった時に相場は暴落する。
世界の株式時価総額の米国株の占める割合が昨年61.5%と10年前に比べ15.8%も上昇している。これはGAFAによる影響が大きいが最近ではテスラなど時価総額が1兆ドルを超える企業が増加している。
時価総額が巨大なため1社の動向がマーケット全体にも大きく影響してきておりこれら企業の「○○ショック」が相場転換のきっかけになることにも注意しておきたい。
今年は「寅」年。過去60年間のTOPIXの平均騰落率は十二支の中で7番目、勝率は1勝4敗と2割と最も低いようだ。

今週のレンジは?

筆者として今年はかなりの乱高下する年だと思われる。日経平均で約4000円幅の調整は今年も起こると予想していたほうがいいだろう。
1月の相場だが週初は米国市場の好調を受け堅調な推移を想定する。ただ、その後は米国市場の短期過熱感から一旦は調整に向かうと思われる。
今週は2万8300円~2万9200円を想定、今年は2万6000円~3万1500円を予想する。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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