弱気派が反転する時【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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ハイテクの売り圧力が強い

米ダウ平均は5月12日の安値から17日の高値まで1461ドル上昇したが、18日に1日で1164ドル急落した。米株式相場は急伸した後に急反落する「ブルトラップ(強気のワナ)」を繰り返している。特にハイテク株の売り圧力が強い。

グロースの下げはヘッジファンドに打撃

S&P500グロース指数のS&P500バリュー指数に対する相対パフォーマンスは、5月16日時点で年初来マイナス17.3%となっている。ITバブル崩壊にあたる2000年(マイナス26.7%)以来だ。グロース株の下げはヘッジファンドにも打撃。ハイテク株が強みのタイガー・グローバル・マネジメントの年初来の運用成績が4月末時点でマイナス44%に拡大した。ハイテク株を全て手放した。

サード・ポイントはマイクロソフトを7割減

サード・ポイントはアルファベットを全て処分し、マイクロソフトも保有を7割減らした。リーマンショックで空売りによって大儲けしたことで知られるマイケル・バーリ氏が率いる投資会社は、アップルのプット(売る権利)を20万6000株(3597万ドル)取得した。

リスク資産の急落を招いた要因は?

バンク・オブ・アメリカは5月17日のファンドマネジャー調査で「投資家は極めて弱気だ」と結論付けた。株式市場は景気減速を織り込んでいる。過去の大幅な景気悪化は、民間の信用の膨張と、その収縮により発生していた。しかし、現在では、そのような可能性は極めて乏しい。結局、急激な経済正常化によって、過度に行われた金融緩和政策の修正スピードが速まったことで、市場のボラティリティの上昇をもたらし、それがリスク資産の急落を招いた要因である。

新たな冷戦構造によるコスト増も要因

景気の先行き不透明感は、ロシアが仕掛けた戦争によるグローバリズムの終焉により、新たな冷戦構造が生み出されたことで、様々な追加コストが発生したことによる影響だ。企業収益への懸念はあるが、過去のような需要が大きく減少することによる景気悪化パターンとは、明らかに異なる。景気減速は景気後退(リセッション)とは全く違う。

コロナ禍は一気に改善

コロナ禍は正常化の流れと共に一気に改善の方向に向かっている。中国のロックダウンは6月に解除される。サプライチェーンが正常化に向い、企業業績悪化に底打ち感が出て来た時にハイテク株の戻りが鮮明となる。その時、弱気派は買戻しを迫られていることになる。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はOATアグリオ(4979)、フルサト・マルカホールディングス(7128)、NexTone(7094)

 

5月23日「潮流」3銘柄の解説|岡山 憲史【株式投資テレビ】も併せてご視聴ください。

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。20年間にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。
また、個人投資家に投資情報や個別銘柄の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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