原油と債券と株式と【転ばぬ先のテクニカル】

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失速も日足は陽線

昨日の東京株式市場は小幅安スタートから反発し、一時252円高までありましたが、その後失速してしまいました。注目のパウエルFRB議長の議会証言は景気後退について「可能性はある」と述べたことに注目が集まりました。ただ、全体としては先週のFOMC後の記者会見に沿った発言で株価が大きく反応する場面はありませんでした。主要3指数は揃って小幅に反落しましたが、寄り付きが安かったことで日足ローソク足は陽線形成。5日線を回復して2日経過となり、5日線自体の下落が止まり上昇に転じました。

原油など商品指数が調整局面入り

さて、火曜日にお伝えしましたが、原油価格など商品指数が米国のリセッション懸念などを理由に調整局面に入っています。この原油価格に先行して動いているのがサウジアラビアのアラムコ社の株価です。チャートを並べて見るとほぼ連動して動いていることが見て取れますが、アラムコの株価をみると原油先物の一段安もあり得そうです。

米原油在庫が増加傾向

また、過去、原油価格と逆相関であった米原油在庫が足元で増加傾向を示しており、原油先物の下落は需給に基づいたものであることが分かります。米原油在庫水準次第ではありますが、今後横ばい推移るならば、その間の原油価格は静かに調整していくものと思われます。

長期金利低下を示唆

となると、市場で懸念されるインフレに、商品市況の調整は大きな恩恵と考えられる訳で、同時にそれはもう一つの懸念材料であった長期金利の上昇を止める事にもなりそうです。22日の米10年債利回りは3.161%ですが、原油先物価格は10年債利回りに先行する傾向にあり、足元の商品市況の調整は先々の長期金利の低下を示唆しています。先週の10年債利回りの週足は上髭の陰線形成となり、3.499%でピークアウトしたことが伺えます。今後は2.5%程度までの低下余地があります。

ナスダックに恩恵齎し半導体息吹き返す

その場合、ナスダック指数に恩恵を齎し、東京市場においても調整している半導体関連銘柄が息を吹き返すものと思われます。東京エレクトロンやレーザーテックなどは今年1月4日の大発会に最高値を付けており、来月4日の信用取引高値期日を通過すると需給改善から株価が持ち直すことが考えられます。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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