米利下げへのクイックピボットは無い【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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講演がタカ派色の強いものに

25~27日にかけて開かれる経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で、26日の米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の講演に関心が集まる。開催を前にFRB高官によるタカ派発言が相次いだことで、講演がタカ派色の強いものになるとの警戒を強めている。講演後には織り込み済みだったとして再び楽観に振れるのか、また利上げによる景気悪化に焦点が移るのかが注目される。

迅速に軸足を移すという考えに反対

ジャクソンホール会議では、7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)以降に、市場が織り込みを強めた利上げ終了後に即座に利下げに転じるとの思惑をけん制するとの見方がある。BofAセキュリティーズは「利下げへのクイックピボット(早急な転換)はない。FRBは金利引き下げに迅速に軸足を移すという考えに反対するだろう。

利上げの最終着地点は?

パウエル議長は、米個人消費支出(PCE)のインフレ率が長期的に平均2%に向かっているという明確で説得力のある証拠が得られるまで、FRBは政策を景気に対し、制限的なものにすると繰り返していくだろう」との見解を示した。講演でパウエル議長が将来的には利上げペースを緩めるのが適切と言及すると予想しつつも、それ自体は利上げの最終着地点(ターミナルレート)を引き下げるものではないとの認識も示した。

FRBの引き締め姿勢に変化がない

Fedウォッチツールで9月のFOMCでの50bp利上げの織り込み度は48.5%でやや上昇する一方、75bp利上げ織り込み度は51.5%でやや低下した。UBSは「9月の政策行動を示唆するのであれば、75bpの可能性を排除せずに、少なくとも緩やかには50bpの利上げを支持するだろう」との見方を示した。 また、「FRBの引き締め姿勢に変化がないことを踏まえれば、ベア・マーケット・ラリーとの見方に変化はない。

ジャクソンホールでは甘い顔をしない

コア・インフレの高止まりが懸念される中、ジャクソンホールでは甘い顔をしないとみているので、調整局面も迎える可能性もあるかと思う。ただ6月に付けた安値を下回るような下げは想定していない。物色面では引き続き、内需・ディフェンシブ・リオープン(経済再開)に強気だ」といった見方を示している。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はKeyHolder(4712)、リニューアブル・ジャパン(9522)、スパイダープラス(4192)

 

8月29日付「潮流」3銘柄の解説|岡山 憲史【株式投資テレビ】も併せてご視聴ください。

 

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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