ソシオショック【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
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ダブル天井確定も調整入りとは言い切れず

昨日の東京株式市場は3日続落し、25日線を割りこんでしまいました。昨日の当欄で「25日線を割る場合は6月19日と7月3日高値でダブル天井形成となってしまいます」としましたが、これは間違いです。申し訳ありません。正確には6月27日安値(3万2306円)割れでダブル天井確定です。そういう意味では25日線は割り込んだし、5日線も下方転換しましたが、これで調整局面入りとは言い切れないということは申し上げておきたいと思います。

TOPIX週足陰線包み足なら赤信号

また、日経平均は上述の通りで黄信号が点灯しましたが、TOPIXを見ると5日線は下方転換しましたが、25日線は割れてはおりません。日経平均のザラ場高値は6月19日ですが、TOPIXのそれは7月3日であり形状が違います。TOPIXに黄信号が灯るのは25日線割れですが、赤信号に変わるポイントは今週の週足で陰線包み足となる2253.81ポイント割れと考えます。

ソシオは大株主保有全株売却へ

昨日の下落はソシオネクストショックという特殊な下落だったかもしれません。昨年10月に3835円で初値をつけたIPO銘柄は半導体設計の成長期待で今年の春先から上げ足を速め6月には2万8330円まで急騰しましたが、上場から180日間のロックアップ期間が経過したことで、大株主である富士通、パナソニック、日本政策投資銀行の3社が保有する株を全て売却すると発表しました。

突然の売り需給が全体相場押し下げる

直近の売買には多数の個人投資家が参戦していたと思われますが、6月30日現在の信用買い残が214万株と多く、追証を避けるために担保株式の処分売りを迫られた投資家は多いと思われます。ETFの決算に伴う配当金捻出の売りが出てくるタイミングでの悪材料であり、突然の売り需給発生が全体相場を押し下げるという特殊要因とも考えられるのです。

希薄化はなく一時的な急落

今回の売却は海外市場での売り出しです。増資による希薄化ではありません。そのため売り出し価格が決まれば株価は落ち着くものと思われますので、一時的な急落と捉えることもできるのではないかと思います。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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