少ない資金で大きく動いた!【225先物「ハチロク」の裏話】

ハチロク225先物OP|証券市場新聞
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為替介入が水を差す

先週の日経平均は前週末比約278円高と5週連続で週足陽線となった。
週間の高値は4万2426円まであったが木曜日の晩に発表があった米6月CPIが市場予想を下回り為替が急激に円高に動いたため日経平均は週末に崩れた。
指標発表と同時に約3兆円の為替介入を行ったと見られているが上昇傾向だった株式市場に「冷や水」を浴びせられた形となった。

介入が入るとアルゴは株を売る

これまで5週連続で週足陽線を形成するなど高値警戒感が出ていたため金曜日の1033円安は仕方がないとも受け止められている。
前回の為替介入と今回の為替介入から日銀のスタンスを推測するとやはり160円以上の円安には対応してくるということだ。
そして、介入が入るとアルゴリズム取引は株は売りで反応するということだ。

為替の動きには今後も注意

この株価上昇と発表された米国の経済指標を見る限り7月末の日銀金融政策決定会合では利上げが、9月のFOMCでは利下げが濃厚である。
金利差を為替の基本とするならば円高に向かうと思われるが「日本売り」となればそうにはならない。
為替の動きには今後も十分注意を払いたい。

いつもSQ週に大きく動く

今年に入り相場はいつもSQ週に大きく動かされている。
前週のこの欄にも書いたが高値圏に株価がある場合は「コール買いの先物買い」でレバレッジの効いた取引がしやすい。
逆に安値圏に株価がある場合は「プット買いの先物売り」で下げを加速させることができる。
買戻しや投げ売りを巻き込んだ戦力であるが今までは安値圏にいることが多く「プット買いの先物売り」の戦略が多かった。

ヘッジファンドは「コール買いの先物買い」

しかし、今年に入り高値圏にいるケースが多いため「コール買いの先物買い」でポジションを組むヘッジファンドが多いようだ。
例えばSQ週の月曜日、行使価格4万3000円のコールはプレミアム1円であった。それが水曜日のイブニング取引では100円まで上昇したのだ。
3日間で100倍になったのだ。1万円が100万円、10万円が1000万円になったということだ。

SQ週だから少ない資金で大きく動かせる

今年に入りSQ週にこのような状況になることが多い。逆にSQ週だから少ない資金で大きく動かせるのでヘッジファンドは狙っているのだ。
相場が多くの投資家の想定外の動きになるのはこのデリバティブ取引の影響である。
今後も高値圏や安値圏に株価がいる場合のSQ週にはオプションのプレミアムに細心の注意を払いたい。
チャートでは高値圏で「離れ小島」を表す「アイランドリバーサル」が出現した。
強い相場の転換を示唆するチャートであり暫く調整局面を迎えそうである。

今週のレンジは?

下値メドとしては節目の4万1000円、一目均衡表の転換線(4万0942円処)、4万0500円処、7月2日の窓埋め(4万0113円)が挙げられよう。
上値メドは5日移動平均線(4万1521円処)、節目の4万2000円。
まずは下値を探る週となりそうだ。
今週のレンジは40500円~41500円を想定する。

(ハチロク)

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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