NY連銀がレートチェック【転ばぬ先のテクニカル】

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日本の財政懸念が米国市場の脅威になるとの見方

本日の東京株式市場は大幅反落しました。先週末のNY市場でNY連銀が為替のレートチェックを行ったと伝わりました。これは日銀からの委託を受けたFRBがNY連銀に指示したものと思われます。日銀ではなくNY連銀というところがミソです。というのも先週20日(火)のNY市場はドル安・債券安・株安というトリプル安となりました。この背景には日本の長期債が暴落気味に下落し、金利が急上昇した動きがNY市場に伝播したことが要因でしょう。高市政権が衆院解散へと舵を切り、与野党の公約に食料品に掛かる消費税減税を挙げたことで、日本の財政懸念が広がり、日本の混乱が米国市場への脅威になり得るという見方が強まったということでしょう。

ベッセント財務長官と片山財務相が防衛プロセス

このところ、日銀会合後の植田総裁記者会見をきっかけに円安が進行することが続きました。植田総裁は23日の記者会見で「長期金利はかなり早いスピードで上昇。例外的な状況では機動的にオペを実施」するとしたことで落ち着きを取り戻しましたが、マーケット参加者の間では、円安が更に進行するケースで日本当局が迅速に使える手段は米国債を含む外貨準備を売却し本国へ回帰することが考えられ、米国債市場が混乱する可能性があったことです。それを防衛するために(恐らく)ダボス会議でベッセント財務長官と片山財務相との防衛プロセスが進められていたと思われます。

単に金利を上げるだけなら内需冷え込む

ところで「円安を止めるために利上げしろ」というメディアの主張は、本来の政策の目的を取り違えています。中央銀行の金融政策は本来、物価と雇用を安定させるためのものです。単に金利を上げるだけなら内需が冷え込んでしまいます。何故なら、住宅ローンや企業の借り入れ、そして国の利払いのコスト増を伴うからです。そうなると政府主導で進めている賃上げや投資の流れを止めてしまう可能性が高まります。

レートチェックという空砲だけで円安加速止まる

今回、レートチェックという空砲だけで円安加速が止まりました。高市首相は「投機的な動きや非常に異常な動きに日本政府として打つべき手はしっかり打っていく」との見解を示しましたが、メディアからの「評価」は皆無。円安は高市政権が無策だから利上げすべし、そして円高になると急激な変動は良くないと相変わらず批判だけ流す悪い傾向がありますね。

中道改革連合は食料品恒久的0%も財源示さず

高市政権の「責任ある積極財政」を放漫財政だの国債の信任が…だのと総叩きしてきましたが、今回の衆院選の各党の公約を見ると、消費税減税については、自民、維新の連立政権は税収増や特別会計の余剰資金を想定したため食料品0%を2年限定としているのに対し、これまで散々高市政権の財政運営を批判してきた立憲、公明(中道改革連合)が食料品恒久的に0%としている財源が示されていないことに対するメディアのコメントは見当たりません。彼らの理屈を借りるなら、中革連の財源を詰めるのが筋ではないでしょうか。本当にいい加減なマスコミコメントと言わざるを得ません。

今後の焦点は国債利回り低下して安定するか

さて、本日の債券市場では10年債利回りが0.045%低下し一時2.201%へ、20年債利回りが0.035%低下し3.155%へ、30年債利回りも0.049%低下して3.561%で取引されていました。今後数日の焦点は、国債利回りが低下して安定するのかどうかです。安定推移するならば株は押し目買い、再度、暴落気味に売られるなら株は戻り売りということになりましょう。

民主党が歳出法案反対なら米国市場揺れる可能性

ここで気になるのは、米民主党院内総務が「共和党が国土安全保障省への予算削減に同意しない限り、大規模な歳出法案を阻止する」と表明したことです。民主党が歳出法案に反対すれば、その影響は国土安全保障省にとどまらず、国防総省、労働省、教育省、国務省、財務省、厚生省にも及ぶ可能性があるということ。米国政府機関の再度の一部閉鎖により労働統計局による経済統計の発表が遅れる恐れもあるため米国市場が揺れる可能性が高まります。この辺りも注意深くニュースを見なければなりません。

中東地政学的リスクの高まりにも注意必要

また、中東における地政学的リスクの高まりにも注意が必要で、マーケットは暫し暗雲が立ち込める局面となっており、油断禁物の時間帯を進むことになりそうです。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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