【潮流】岡山 憲史~日経平均急落の元凶は?

潮流|株式市場新聞

 

個人離れを招く米シカゴ日経225先物
3月21日の米ダウ工業株30種平均は237ドル85セント(1.1%)安の2万668ドル01セントで終えた。下げ幅は2016年9月13日以来の大きさとなった。この日の米シカゴ(CME)日経225先物の終値は前日比300円安の1万8970円。21日の大阪取引所の終値を340円も下回った。売買高は5万6199枚(約5330億円)。
22日の日経平均は米国株式市場の急落を受けて売り気配でスタートし、寄り付きは1万9146円と309円安で始まった。
ここで考えてもらいたい。21日の米国株式市場が急落したからといって、米国時間に日本の個人投資家は保有している現物株を売却はできない。売りが可能となるのは22日の寄り付き9時に309円急落した後しか売却できないのである。外国人投資家やヘッジファンドは米ダウ平均が下落する中、米国市場でシカゴ(CME)日経225先物を売ることができる。要するに米国株式市場の動きを見ながら米シカゴ日経225先物を売買することができるのだ。米シカゴ日経225先物が急落して終えた場合、現物株は急落した日経225先物価格にさや寄せするため、いきなり急落した価格で寄り付く。つまり、前日の終値から急落する間の売買ができないのである。例を挙げると21日の三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)の終値は745.7円で22日の寄り付き値は715.7円と4%も急落して始まった。個人投資家は三菱UFJの株価が745.7円から715.7円まで急落する間の売買は何もできないのだ。多くの投資家はこの様な仕組みが当たり前だと思っているだろう。実はこの様な仕組みは日本だけなのである。米シカゴ先物市場に日経225先物が上場していなければ、9時に始まる日本株式市場で投資家の強弱が拮抗して値段が決まる。株価の動きは様々な考え方の投資家が市場に参加して売買を繰り返しながら値が動く。その中でチャンスが生まれるのである。
シカゴ日経225先物は不公平で欧米投資家やヘッジファンドに都合の良い仕組みなのである。同じ土俵で戦えない個人投資家が株式市場から遠のいて行く要因だ。解決策は簡単だ。米シカゴ市場に上場している日経225先物を廃止すれば良いだけだ。
潮流銘柄はチェンジ(3962)、デザインワン・ジャパン(6048)、ローツェ(6323)。
◆岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール◆

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、
ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。17年以上にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。

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