勢い付くバイオ相場【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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「遺伝子治療薬」が日本で初めて登場

2月20日に厚生労働省の専門家会議で足の血管を再生する薬と血液がん治療薬が承認された。血管再生薬については日本企業初の承認事例となる。体内に遺伝子を入れて病気を治す「遺伝子治療薬」が今年5月にも日本で初めて登場する。

アンジェスは市場規模が大きい米国での成功が欠かせない

血管再生で承認されたのは、アンジェス(4563)が開発した「コラテジェン」だ。重症の動脈硬化で血管がつまった足に、新たな血管を作る遺伝子を注射して治療する。このニュースを受けて21日の寄り付き前からアンジェスに買い注文が殺到し、ストップ高で取引を終えた。「コラテジェン」は1万5000人程度の患者数で国内だけでの収益化は難しい。市場規模が大きい米国での成功が欠かせない。米国で臨床試験(治験)計画を策定している段階だが、国内での承認はこの交渉を進める上での第一歩として評価できる。今後の株価は米国での治験計画の進展をにらみながらの推移となるだろう。

「キムリア」承認でシンバイオは?

さらに、スイス製薬大手ノバルティスが開発した白血病などのがんを治療する「キムリア」も承認された。3月にも正式承認する見通し。「キムリア」の承認を受けて、「キムリア」の副作用の前処置に使われるシンバイオ(4582)の「トレアキシン」に対する注目度が高まった。厚労省は22日に新薬の承認の可否などを検討する薬食審・医薬品第二部会を開催し、「キムリア」の副作用、前処置に使う医薬品が議題にのぼる見通し。
シンバイオは「キムリア」の併用薬として抗悪性腫瘍剤「トレアキシン」を開発しており、「キメラ抗原受容体T細胞(CAR―T細胞)」による新薬を処方する前に使えるよう当局に製造販売の承認を申請している。シンバイオの株価は急上昇し、出来高は6700万株と全市場で2位と大商いとなった。東証全体は薄商いが続いており、バイオ株の好材料銘柄に資金が集中して入る。先端医療分野の専門家たちで構成する厚労省の会議で了承されたことで、遺伝子治療薬に対する国の姿勢が前向きであることが明らかになった。

バイオ銘柄全体にも良いニュース

今回の承認はアンジェスだけでなく、バイオ銘柄全体にも良いニュースだ。年初からバイオ相場が続いている。1月30日に「サンバイオショック」があったが、それも一時的でバイオ株相場は健在だ。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はアンジェス(4563)、シンバイオ製薬(4582)、メディシノバ(4875)。

2月25日「潮流」3銘柄の解説|岡山 憲史【株式投資テレビ】も併せてご視聴ください。

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、
ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。17年以上にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。
また、個人投資家に投資情報や個別銘柄の助言業務を行っている。




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