ブラード総裁の発言
先週の日経平均は前週比末約1051円安と大幅下落となった。
24日に484円安、25日に496円高、26日に1202円安と先週は乱高下した。
26日の下げは前日のNY市場で米セントルイス連銀のブラード総裁がここ元の金利上昇を「適切」と表現したため、米国長期金利が1.6%まで急伸しそれを嫌気したNYダウが下落したことを受けて日本株も下落した。
下げ幅も過去10番目の大きさ
また、月末であったため米国年金等の株と債券のリバランスが行われそこに短期筋が売りで追随し値幅を大きくした。
1202円安は21016年6月24日の英国のEU離脱を問う国民投票日以来の下げである。下げ幅も過去10番目の大きさである。
米国長期金利が落ち着くかがポイント
今月は一度もETFを購入していなかった日銀も前場でTOPIXが1.92%下がった金曜日には後場か501億円のETFを購入したようだが下げ止まりとはならなかった。
今週から3月相場入りとなるが暫くはボラティテイの高い展開となろう。まずは下げの大きな要因となった米国長期金利が落ち着くかがポイントであろう。
戻りが鈍ければ再度売りに押される展開も
週初は大幅に下げた分のリバウンドが入る可能性は高いが戻りが鈍ければ再度売りに押される展開となるかもしれない。
「3日以上5日線(2万9796円処)を割り込まない」リズムが継続しているかも確認したいところである。
下値として意識されるのは?
現在、チャートでは25日移動平均線(2万9180円処)を割り込んでいる。今まで下値抵抗ラインとして機能してため早晩回復しないと上昇マインドは低下しよう。下値として意識されるのは2月6日に付けた窓(2万8785円~2万8817円)、節目の2万8500円。一方、上値メドは25日移動平均線(2万9180円処)や急落する5日線、高値からの下げ幅1748円に対する0.382%戻しの2万9633円、半値戻しの2万9840円が上げられよう。
大きなふるい落としを覚悟
各国の金融緩和政策が変わらない限り相場の上昇傾向は変わらないと思うが高値圏では先週のような「大きなふるい落とし」が今後も起きると覚悟した上で投資に臨みたい。
(ハチロク)
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp