日銀利上げショック【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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市場に与えた影響大

日銀は7月31日の金融政策決定会合で追加利上げを決めた。利上げは9月と予想していただけに市場に与えた影響は大きい。
植田日銀総裁は政策金利の0.5%について「壁とは意識していない」と語った。年内の再利上げの可能性については「データ次第で一段の政策金利の調整はあり得る」との認識を示した。今回の利上げの影響に対して「これで景気が減速するとは思っていない」としたうえで「長期的観点では、先に行って慌てて調整するリスクを減らすという意味では経済にプラスとの考えもあり得る」と述べている。

成長できたのは円安効果

植田総裁のこれだけ楽観的な経済見通しは賃上げが今後も続くと考えているようだ。利上げ後、8月1日の日経平均の下げ幅は一時、1300円を超えた。外国為替市場では円相場が1ドル=148円40銭台まで急速に円高に振れた。日本経済が成長できたのは円安効果である。

日経平均上昇は円安がもたらした

日本は大手製造業が日本経済を支えている。2011年に1ドル=75円台まで円高が進み、日経平均は8000円台と低迷していた。
日本の景気を大きく浮上させたのは2012年12月に発足した安倍政権のアベノミクスと日銀の黒田総裁が行なった異次元の量的緩和金融政策である。2015年に日経平均は15年ぶりに2万円台まで上昇し、1ドル=125円台まで50円も円安になった。日経平均の上昇は円安がもたらしたのである。

円高が続けば?

アベノミクスをスタートした当初は政府と日銀が行なった財政・金融政策は正しく、その反応は見事に株価上昇と円安に現れている。
世界を代表するトヨタ自動車は1円の円高で約500億円の利益が吹き飛ぶ。7月3日に1ドル=161円台を付けた後、13円も円高になっており、それだけでトヨタは6500億円という巨額な利益を失う。円高が続けば日本全体の景気を押し下げる大きな要因となる。

植田総裁は偽善者

経済が低迷すれば賃上げを行なう企業は減少する。このような仕組を理解した上で植田日銀総裁は利上げを行なったとするなら偽善者だ。為替介入と利上げで輸入価格を抑えて、国民の不満を逸らそうとすることが逆に日本経済を低迷させ、やがてそのつけが国民に回ってくる。失われた30年はまさに政府と日銀の財政・金融政策の失敗がもたらしたものだ。

潮流銘柄は?

潮流銘柄は西日本フィナンシャルHD(7189)、ハマキョウレックス(9037)、住信SBIネット銀行(7163)。

 

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
2024年 3月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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