ハンセン指数は調整安値から上げ加速
このところの日本株の上値の重さは、2月以降復権してきた中国株へ海外勢の資金回帰が起きている影響と巷で言われていました。上海総合は2月5日の2635ポイント安値で底打ちし、足元では3150ポイント台へ約20%上昇。香港ハンセン指数も1月22日安値の1万4794ポイントから昨日高値の1万9706ポイントまで33%も上昇しました。特にハンセン指数は4月19日の調整安値から上げが加速していきました。
日経平均は香港の上げに付いていけず
一方、日経平均は大発会の3万2693円を起点に3月22日には4万1087円と25%上昇。その後はハンセン指数に歩調を合わせるように4月19日に3万6733円まで調整下落。しかし、その後の反発で昨日、3万9437円高値までありましたが、下げ幅の62%戻しにとどまっており、香港の上げに付いていけておりません。
ハンセン指数2%程度の急落
そのハンセン指数ですが、本日は2%程度の急落となりました。ローソク足をみると、昨日は1月以降の上昇の最高値圏で十字足を形成し、本日は日足の窓を開ける大きな陰線を形成しました。一目均衡表では週足の雲上限タッチからの下落となっており、一旦、天井を打った可能性が出てきました。
日本株に資金回帰してくる期待
先週の安値は1万9073ポイントですが、今週このポイントを割り込んで終わると陰線包み足の売りシグナル点灯となりますので、そうなった場合、再度、日本株に資金が回帰してくる期待が高まるところです。
エヌビディア株が牽引する形でナスダック最高値
さて、昨日のNY市場では、22日(日本時間23日5時半ごろ)の決算発表を前に、バークレイズ証券とスタイフェル証券がエヌビディアの目標株価を引き上げたことで、同社株が牽引する形でナスダックは最高値を更新しました。
2~4月期も約240%の収益の伸び予想
エヌビディアの決算は大幅な増収増益が見込まれています。昨年8~10月期の売上高が前年同期比206%増、11~1月期が265%増であったことから、2~4月期も約240%の収益の伸びが予想されています。
エヌビディアの決算待ちで上値追いには慎重
現在の株価はこの予想を織り込みつつ終始していますので、それ以上伸びるのか、逆に予想に届かなかった場合など、どちらにしても株価が乱高下することになるでしょう。そのため、決算待ち状況で上値追いには慎重にならざるを得ません。
3万9000円近辺で足場固められるかに注目
このような状況下、本日の日経平均は一時277円高の3万9346円高値までありましたが、上述のような環境故に上値では利食いが持ち込まれて反落し、3万9000円台割れとなりました。ここでは3万9000円近辺で足場を固められるかに注目です。
週足移動平均線は13週線が大事
昨日の当欄では週足移動平均線は13週線が大事とお話ししました。一方、短期の移動平均線は日本では昔から25日線が重要と教えられ、今でもテクニカル解説では25日線や75日線が度々登場したします。これは昭和60年ごろまでの証券取引が月曜日から土曜日まであったことで、月4週として概ね25日が有効とされたのだと思います(土曜日は半日取引、その後、隔週での土曜日半日取引に移行し、62年頃から5日間立ち合いに移行しました。なので最近は20日線を使う人もいるようです)。
50日線は13週線と同じく3万9020円近辺
しかし、今の日本の市場は海外投資家の市場占有率が圧倒的です。海外投資家がよく使う移動平均線は50日と200日が主流です。そのため、日足ローソク足の設定を変更したほうが良いかもしれませんね。そして足元の50日線は13週線と同じく3万9020円近辺を走っています。ここが下値サポートとして機能するかどうか注目してみましょう。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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