セクターローテーション【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
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値嵩半導体が指数押し下げ大幅続落

本日の東京株式市場は大幅続落となりました。昨日お伝えしました米国の対中半導体規制強化のニュースを受け、17日のNY市場では半導体SOX指数が6.81%下げ、アプライド・マテリアルズやラムリサーチ、アームなどが10%安。その流れを受けた今朝の東京市場では東京エレクトロンが9%近い下げとなり、レーザーテックやアドバンテストなども急落したことで日経平均を押し下げました。これら値嵩銘柄は日経平均寄与度が高いため、指数を大きく押し下げたということです。

円高進む

ところで円高が進んでいます。切っ掛けは河野デジタル大臣の発言です。昨日の夕刻に円安是正のため、日銀に利上げを要求する発言が流れました。このところ日米金利差が縮小傾向にあり本来なら円高要因でしたが、マーケットはそうした現象を無視して円安が進行しました。投機筋によるドル買い・円売りが相当溜まった状況下、市場予想を下回った6月米消費者物価の発表直後、日銀が為替介入を実施したと思われますが、昨年から何度介入しても押し目買いが報われたことで、マーケットは今回も効果なしと浮かれていたと思われます。

ドル円は下値サポートライン割り込む

そこへ河野大臣のインタビュー記事が出たことで雰囲気が一変。ドル円は155円台に入り5週、13週線を割り込んできました。

今回の円高により下値サポートラインを割り込みましたので、当面は昨年11月13日の151.94円~157円でのゾーンへと移ったものと思われます。

スピード調整ならばよい水準まで下落

さて、日経平均ですが、宵の明星による天井打ちサイン発生後4営業日で11日高値から2314円の急落となりました。4月19日安値の3万6733円からの上昇に対し40%の下落です。一目均衡表の基準線が4万188円に位置しており、スピード調整ならば本日はよい水準まで下げたということ。更に押す場合は3万9951円に走る25日線が意識され、最悪の場合でも半値押し水準が3万9579円までではないかと考えます。

悪役の東エレクも下げ止まる位置

また、今回の悪役である東京エレクトロンですが、一目均衡表・月足の転換線が3万457円、12カ月線が2万9108円に走っており、こちらもこのあたりで下げ止まるのではないかと思っています。これら下値抵抗線が機能しない場合は日経平均は13週線の走る3万9102円や26週線の走る3万8841円まであるかもしれません。

今後は金融株や円高メリット株へ

但し、TOPIXの下げは限定的であり、半導体株から抜けた資金は銀行や保険、水産、食品などに流れており、今後は金融株や円高メリット株が賑わうのではないでしょうか。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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