目を疑いたくなる反応【転ばぬ先のテクニカル】

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反発も前日下げの半分程度の戻し

昨日の東京株式市場は反発しました。上海、香港の中国市場が反発したことで、SBGやファーストリテイリングが買い戻され、日経平均型の反発となりました。しかし、方向感はなく前日の下げ幅の半分程度戻したに過ぎません。

投資情報面には好調な決算数字並ぶが…

決算発表が本格化しており、日経新聞の投資情報面には好調な決算数字が並んでいます。ところが、株価の反応は意外なもので、目を疑いたくなるような値動きとなっています。

アドバンテストは好反応

27日の決算で好反応を示したのは半導体関連のアドバンテスト<6857>です。2022年3月期の連結純利益が前期比7%増の750億円(従来予想は8%減の640億円)になる見通しだと発表。同時に700億円を上限に自社株買いを実施することも発表したことで買い気配スタートとなりました。寄り付きは450円高の9590円という反応でした。

好決算銘柄ことごとく売られる

ところが医療情報サイト運営のエムスリー<2413>は4~6月期の純利益が2.4倍と四半期ベースでの過去最高となりましたが、寄り付きは60円安の7285円でその後も株価は売られています。同じく4~6月期の純利益が前年同期比2倍となり、9月末株主に1:3の株主分割を発表したTDK<6762>、寄り付きは570円安の1万2700円となりました。2021年9月期の純利益が6倍になるとしたサイバーエージェント<4751>も167円安の2033円寄り付き。好決算発表銘柄がことごとく売られているのです。

決算期待の先回り買いはできず

これらの銘柄は直近で決算期待で買われていたから材料出尽くし的な動きだというなら理解できます。しかし、前日まで逆に売られてきた銘柄ばかりなのです。どの銘柄もアナリスト予想平均を上回った決算なのに株価は売られる。こうなると決算期待での先回り買いという訳にはいきません。

通期上方修正ないと評価しない?

信用取引の貸借倍率はアドバンテストが4.06倍、エムスリーが7.73倍、TDKが11.0倍、サイバーエージェントが6.64倍となっており、需給悪で売られているとしても寄り付きから売られるとは驚きです。第1四半期の好調な数字よりも通期見通しの上方修正がないと評価しないということなのでしょうか。

安川電は期日売りの典型例

今月9日に今期の純利益を2.2倍に上方修正した安川電機、翌日は急騰し2日間高値を追いました。しかし、3日目には日経平均の下落に付き合い、その後は発表前の株価を下回りました。高値期日が迫っており、反発局面では手仕舞い売りに押さえ込まれた典型例です。

好決算銘柄の押し目を拾う

好決算銘柄に飛びつくのではなく、1週間程度様子をみて、丹念に押し目を拾い、徐々に戻る過程では欲張らずに利を入れていかねばならないということでしょう。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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