米国市場堅調も続落
週明け8日の東京株式市場は続落しました。先週末の米国市場は雇用統計が市場予想を上回り、景気回復への期待の高まりで堅調スタート。米製薬大手のファイザーが、開発中の新型コロナウイルス経口治療薬(飲み薬)の臨床試験(治験)で入院や死亡するリスクを89%低減させることができたとの中間結果を発表したことを受けて、コロナ禍終息への期待が高まったことも支援材料となりました。
医薬品株急落が足かせ
東京市場はシカゴ日経225先物が85円高の2万9705円で帰ってきたことから買い物勝ちスタートとなりましたが、123円高の2万9735円で寄り付き天井となり、その後は値を消す展開となりました。ファイザーの経口治療薬期待の高まりとともに、日本の製薬メーカーやバイオベンチャー企業には逆風と捉えられ、医薬品株が急落したことが足かせとなりました。
テスラ関連の影響でマザーズ下落
また、テスラのイーロン・マスクCEOが自ら保有するテスラ株を売ってでも納税すべきかどうかをツイッター上の投票によって決するという前例のない試みに踏み切り、351万票の投票結果で約200億ドル(2兆2000億円)相当のテスラ株を手放す可能性が浮上。テスラ関連銘柄の一部が急落したこともあり、マザーズ市場が2%程度下落したことが嫌気されたようです。
チャート修復され押し目買い局面
日経平均株価は5日線を割り込みだしてきましたが、右肩下がりだった25日線が上昇転換してきており、チャートは徐々に修復されて絶好の押し目買い局面を提供しているように見えます。足元ですすむ決算発表は概ね好調で、日経平均の一株利益は2147円に上昇し、9月末の2152円に近づいてきました。
どこまで一株利益伸びるか
株価収益率(PER)14倍に買われると3万0058円が計算できます。今週は1700社程度の決算発表が予定されており、どこまで一株利益が伸びるのか注目となります。相対的に日本株は海外市場に比べると割安となっており、好業績銘柄は基本押し目買いでよろしいかと考えます。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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