市場から余剰資金を吸収したい中銀【225先物「ハチロク」の裏話】

ハチロク225先物OP|証券市場新聞
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株価位置もインフレ判断の一つ

先週の日経平均は前週末比約563円高と3週間ぶりに上昇した。
9月のFOMCの0.75%の利上げは大方織り込んだようだ。ただ、FRBは株価位置もインフレ判断の一つとしているようで急激な株価上昇は更なる金利引き締めの材料となりかねない。

世界中にばら撒かれたお金

市場の急反発をみてもコロナ禍で世界中にばら撒かれたお金はまだ中央銀行が完全にコントロールできるほど吸収出来ていないとみられる。
今後も株価が上昇してきたら市場に警戒感を促す高官の発言で市場が大きく揺れることはあろう。
ECB(欧州中銀)も先週0.75%の大幅利上げに踏み切った。とにかく日本を除く世界の中央銀行は市場に残っている余剰資金を引き揚げたいのである。

円安でも「日本売り」ではない

そのため、円安が加速しているが今のところ株価には若干プラスに働いているようだ。
中小企業には円安はマイナスであるが上場企業にはプラスになっており企業業績も円安効果で市場の予想を上回っている。
このためか円安でも「日本売り」にはまだなっていない。

主体性のない相場展開は当面続く

海外最大の日本株ETFである米ブラックロックの「MSCIジャパンETF」の残高を見てもこの円安で価格は下がっているが口数は減っていない。
中国や韓国など景気後退が鮮明化する中でグローバルに運用するファンドにとってアジアでの日本株のウエートはこれ以上減らせないところまで来ているのかもしれない。
だから海外要因で株価が急激に下げれば配分見直しで自動的に買いが入ってくるのだろう。
今後もこの主体性のない相場展開は当面続くと思われる。

今週はリバウンドを試す展開

今週は前週の流れを汲みリバウンドを試す展開が想定される。注目材料としては13日夜に発表される米8月CPI(消費者物価指数)だろう。6月の9.1%をピークに下がってきており今回の市場予想値は8.1%である。この伸び鈍化トレンドが継続しておれば次週のFOMCでの波乱も避けられそうである。

25週移動平均線を明確に抜けてくるか?

チャート的には25週移動平均線(28270円処)を明確に抜けてくるかが焦点となろう。先週からの急激な戻りで一旦は達成感が出そうである。
24日の窓埋め(28282.21円)をすると26日の窓埋め(28608.70円処)がターゲットとなってこよう。
一方、下値は上昇に転じた5日線(27791円処)がサポートしてこよう。先週の下げ局面では200日移動平均線(27451円処)では買いが入っていたので強い抵抗ラインとして機能しよう。

今週のレンジは?

今週のレンジは27800円~28600円を想定。戻り一巡後は28000円台固めのもみ合い相場になると想定する。

(ハチロク)

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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