下値ポイント【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
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急激な円高進行で反落

先週の東京株式市場は反落しました。日経平均は11月24日に続き12月1日に日足ローソク足にトンカチが出ました。トンカチが2つ出た場合、二番天井形成になることが多いもので、翌日2日は日足の窓を空けての急落となりました。11月SQ値は2万8225.86円でしたが、結局このSQ値が戻り売り局面だったということです。2日の急落要因は急激な円高進行ということでしょう。1日のNY市場はマチマチの展開で、NYダウは194ドル安。一方、金利低下を好感しナスダックは14ポイント高でした。

製造業景況感はパンデミック以降最低水準

11月のISM製造業景況感指数は49.0とパンデミック以降の最低水準に落ち込みました。企業コメントを見てみると、コンピューター業界では「顧客の需要が弱くなっている」、化学業界は「今後60日間のボリュームは減少傾向にある」、食品業界は「消費者向けはいくつかの市場で減速している」、機械業界は「年末にかけ受注の減速に繋がっている」、電子機器業界でも「全体的に悪化。住宅着工が減っている」といった具合で、景気減速への警戒が高まっており、実際の経済活動も弱まってきています。

米10年債利回り下落トレンド鮮明

一方、人手不足やインフレを警戒する声は減ってきました。そのため、米10年債利回りは前日比0.096%低下して3.509%となり、金利上昇過程で一旦一服した10月4日の3.569%を割り込み、下落トレンドを鮮明にしてきました。

急速な円高で下方修正を織り込みだす

日米金利差の縮小を受け、ドル円は一時135円近辺まで円高進行となりました。ドル円の200日線は現在134.50円近辺に位置していることから、ソロソロ一旦は止まると思われますが、日本企業は夏場の急激な円安進行により、中間決算で想定為替レートを135円あたりに引き上げました。そのため、足元の急速な円高により業績下方修正の可能性を相場が織り込みだしたということでしょう。

日経平均25日線割り込むが…

日経平均は今朝の急落で25日線を割り込んでしまいました。一目均衡表でも基準線を割り込みました。下値サポートポイントは13週線と26週線が走っている2万7400円近辺や、日足一目均衡表の雲上限が位置する2万7422円、200日移動平均線の走る27210円近辺ではないかと思われます。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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