企業業績に黄色信号【225先物「ハチロク」の裏話】

ハチロク225先物OP|証券市場新聞
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買戻しと大型投信設定

先週の日経平均は前週末比約829円高となり3週連続の上昇となった。上昇の背景には日銀の大規模金融緩和維持と米国市場の上昇があげられるが売り方の買戻しと大型投信設定が重なったことも影響しているだろう。

8年ぶりの大型ファンド

25日には野村アセットジャパンが外需関連やインバウンドの消費関連への銘柄に投資する「リオープン・ジャパン2301」の運用を開始した。当初設定額は1047億円と8年ぶりの大型ファンドである。個人的にはメガファンドが設定された時は相場のピークが近かった印象が強いがこれらの実需買いも相場の上昇に一役買っていたのは間違いない。

FOMCには要警戒

今週の注目材料は1月31日~2月1日に開催されるFOMCであろう。市場は0.25%の引き上げをコンセンサスとしているようだが更に利下げに対する言及も求めている節もあり警戒は必要である。米国のインフレ抑制はコントロール出来つつあるが株価が先走ると冷やされる可能性も十分ある。

「日本電産ショック」とはならなかった

更に気がかりなのは企業の下方修正が増加していることである。日本電産は24日に2023年の純利益を21%増益の1650億円から56%減の600億円になる見通しを発表した。決算発表が早い同社の決算は全体の方向性を感じ取る中でいつも注目されていたが今回は相場全体が強い中での発表だったため「日本電産ショック」とはならなかった。

減益予想を織り込んでいない

23年度のアナリストの予想は先週末時点でTOPIXベースで4%増益を見込んでいるがリビジョンインデックス(アナリストの予想の上方修正から下方修正を引いた比率)がマイナスに転じており最終的には一ケタの減益に下振れすると予想される。この減益予想を株価は織り込んでいないとみられる。

下方修正企業が増加してくる

リーマンショックの時も日本電産はいち早く下方修正を発表、その後日経平均が底を打ったのは3ケ月後であった。ここにきての円高、材料高で下方修正をしてくる企業が増加してくることを頭に入れておくべきである。

騰落レシオは過熱感

日経平均はチャート的には3空を形成しながら上昇を継続、下落時に付けた窓(2万7488円83銭)も埋め27300円台で揉みあう状況である。好材料がでれば下落時付けた最初の窓埋め(2万7987円54銭)を目指す展開が期待できる。だが騰落レシオは122%と過熱感を示す状況となってきた。

跳ねたときには売りから入る

欧米に比べ企業業績が好調と思われて買われてきた日本企業がハイテク株中心に下方修正が続くとなれば、相場全体の上昇の勢いが止まり今度は調整局面を迎えに来ることになるだろう。今週は相場が跳ねたときには売りから入りたい。今週のレンジは2万6900円から2万7900円を想定する。

(ハチロク)

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