バリュー株相場が続く【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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バリュー株が年初来高値を更新

日本株相場がこの1カ月間、膠着を強める中、PBR(株価純資産倍率)が低いバリュー(割安)株が年初来高値を更新している。

ハイテク・グロース株売り

MSCIのバリュー指数は最高値間近だ。国際比較でも日本のバリュー株は相対的に強い。特に年明け以降に堅調だった半導体関連が米市場金利の上昇の影響もあり株価が調整していることで、株式指数寄与度の高いハイテク・グロース株が売られ、日経平均の上値を抑える状況となっており、この状況は当面続きそうだ。

成長期待のある銘柄

昨年12月も長期金利の上昇と半導体関連の売りでグロース株安パターンとなったが、それと全く同じ構図となっている。コロナ特需で恩恵の大きかったネット関連や半導体関連のバリュエーション調整が続いている一方で、株式指数寄与度は大きくないものの、成長期待のある銘柄には継続的に資金が流入している。

現在の大きな流れは?

今の主要株価指数は、マーケット全体の状況を測るバロメーターとはなっていない。現在の大きな流れは、2021年まで続いたグロース株優位神話の終焉で、バリュー株とグロース株の異常なバリュエーション乖離が修正している過渡期である。ただ、グロース株の調整だけで、このスプレッドが解消されるわけではない。

グロース株の下値不安は乏しい

何故なら、グローバリズムの終焉でケインズ主義的政治・経済システムに移行したことから、長期上昇相場が政策面からサポートされるからだ。だから、バリュー株の上昇によるスプレッドの縮小要因も加味すれば、グロース株の上値は重たくても下値不安は乏しい。相対的にバリュー株の優位な環境がまだ続くだろう。

目先の重要なポイントは?

ただ、グロース株でも収益期待が高い銘柄は買われ、グロース市場も堅調に推移するようなマーケット環境となる。その様な意味では投資環境は悪くない。目先の重要なポイントは2月24日に政府が黒田日銀総裁の後任として次期日銀総裁候補に指名した植田和男氏の「所信聴取」での発言だ。これをきっかけに相場の流れが一時的に一変することもある。植田氏が大規模な金融緩和策の修正について前向きな発言をすれば、「バリュー株買い・グロース株売り」となるが、大規模な量的金融緩和政策を維持する意向を示せば、「グロース株買い・バリュー株売り」となる。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はエクシオグループ(1951)、リケン(6462)、QDレーザ(6613)。

 

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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