米国堅調なら日本株も更なる上昇【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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13連騰は36年半ぶりの記録

26日の米ダウ工業株30種平均は82ドル高の3万5520ドルと13日続伸した。13連騰は1987年1月以来、36年半ぶりの記録。14連騰となればダウ平均が30銘柄になった1928年以降では記録がない。

米国企業の決算動向

米国の決算発表も半数が終えた。ファクトセット・リサーチ・デスクによれば7月21日時点で、決算発表したS&P500構成銘柄の75%で1株利益(EPS)が市場予想を上回り、61%で売上高が市場予想を上回った。ただ、市場予想を上回った企業数や上回り率は共に5年平均を下回った。

生成AIへの期待が過大に織り込まれている

GAFAM(グーグル:アルファベット、アマゾン、フェイスブック:メタ、アップル、マイクロソフト)、テスラ、エヌビディアといった超大型ハイテク企業の業績に対する市場の期待が高まっている一方、生成AIへの期待が過大に織り込まれている可能性には注意が必要だ。

超大型ハイテク株だけが際立つ

バークレイズの試算によれば23年EPS予想は超大型ハイテク株で年初来で7%増加した一方で、超大型ハイテク株を除いたS&P500では同6%減少、超大型ハイテク株を除いたハイテクセクターでは同8%減少した。24年EPS見通しでも超大型ハイテク株だけが増加を見込む格好となっている。

利益率に対する圧力強まる

また、利益率に対する圧力が高まっている点にも注意が必要だ。米物価指標の鈍化が鮮明になる中、コロナ禍以降のインフレ基調に乗って利益を上げてきた企業にも逆風が吹いている。賃金上昇が依然として粘り強く、景気減速に伴って需要が鈍化し在庫が増加している。

予想に反して経済は堅調

価格決定力を維持できなくなった企業も目立ち始めた。テスラはその一例だ。とはいえ、企業業績が予想以上に堅調となっているのは事実。金利上昇と高インフレによる景気懸念が以前から指摘されていたが、予想に反して経済が堅調である。

米国株は更なる上昇期待

米連邦準備理事会(FRB)は市場の想定通り0.25%の利上げを行い、フェデラルファンド(FF)レートの誘導水準を5.25~5.50%とした。政策金利の引き下げフェーズへの移行は、まだまだ先だろうが、引き上げフェーズの終了がはっきりと確認できれば、実体経済や企業収益が良好であるため、米国株の更なる上昇が期待できる。米国株が堅調ならば、日本株にも上昇期待が高まることになる。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はシグマクシス・ホールディングス(6088)、日本紙パルプ商事(8032)、
平田機工(6258)。

 

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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