10月は買いのチャンス【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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グロース市場は9月月初から3.5%の下落

日経平均は9月に入ってからも堅調な動きが続いたが、15日に付けた3万3634円を高値にその後は下落基調を強めている。28日には3万1674円の安値を付けた。9月月初からは2.6%の下落にとどまっている。9月はプライム市場のバリュー株が日本株式市場を支えた。一方、グロース市場は上値が重く、9月月初から3.5%の下落となっている。

GAFAMといった主力大型ハイテク株が売られる

グロース株の弱さは米国のインフレ懸念が続いていることが背景にある。27日の米長期金利は前日比0.11%高い(債券価格は安い)4.64%と、2007年10月以来の高水準を付ける場面があった。米長期金利の上昇に歯止めがかからず、GAFAMといった主力大型ハイテク株が売られている。

10月はベアキラーになることが多い

9月27日時点でS&P500種株価指数は月初から5.17%安と大幅に下落している。9月は1928年以降の平均騰落率でみるとマイナス1.17%と1年間で最も大きく下げる傾向がある。10月については、プラス0.59%と年間平均(プラス0.63%)を下回ることから、相対的にやや軟調だ。ただし、弱気相場の年にはそれまで続いた弱気の流れを変え、年末にかけて堅調をたどるベアキラー(弱気の撤退)になることが多い月としても知られる。

中旬から月末にかけて大幅に上昇する傾向

過去10年に限ってみると、10月は中旬から月末にかけて大幅に上昇する傾向がある。日経平均が9月16日以降、売り圧力が強まっているのは海外投資家(外国人)の売りが要因だ。9月第3週(19日~22日)の先物の投資部門別株式売買動向(日経平均先物、TOPIX先物、ミニ日経平均先物、ミニTOPIX先物の合計)によると、外国人は3399億円売り越した。現物株(東証・名証の合計)との合算では1兆2531億円も売り越しだ。日経平均の動きは外国人投資家の売買で決まる。

経済対策が転機

10月は政府が経済対策を発表する。対策は(1)物価高から生活を守る対策(2)持続的賃上げ、所得向上と地方の成長(3)成長力強化に資する国内投資促進(4)人口減少を乗り越える社会変革の推進(5)国土強靱化、防災・減災など安全・安心の確保の5本柱で構成され、10月末にまとめるようだ。外国人投資家が10月中旬から買い越しに転じれば、ベアキラーになるだろう。その時はグロース株にも買いが入りそうだ。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はメディシノバ・インク(4875)、ソシオネクスト(6526)、FIXER(5129)。

 

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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