円安メリットは少ない【225先物「ハチロク」の裏話】

ハチロク225先物OP|証券市場新聞
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2週連続で週足陰線

先週の日経平均は前週末比約544円安となり2週連続で週足陰線となった。
月足でも3カ月連続陰線となり上値の重さを感じる展開となった。

急激なインフレを想像させる

先週は長期金利の上昇や原油高を嫌気して下げたがここにきて円安による輸入物価の先高感が急激なインフレを想像させ買い手を慎重にさせているように思われる。
特にガソリンや電気、ガス、食料品など生活必需品の値上げは待った無しで行われている。

このままではスタグフレーションに陥る

止まりそうにないインフレだがその反面賃金はそれに見合う上昇はしていない。
実際、消費者物価上昇率を引いた実質賃金上昇率は7月で前年同月比-2.5%となり16ケ月連続のマイナスである。
また、ここにきて下落幅も拡大してきている。このままではスタグフレーション(景気低迷時の物価上昇)に陥る可能性もある。

円高、株高になってこそ強い相場

せめて円高であれば物価上昇と多少相殺できるので今の我が国には円高政策が早急に必要であると思われる。
日銀の金融政策を正常化すると一時的に株式市場は動揺するだろうが円安には歯止めがかかるであろう。
貿易赤字が定着してるわが国ではもはや円安メリットは少なくなっているだろう。円高、株高になってこそ強い相場といえよう。

世界的なスタグフレーションを警戒

7-9月期は世界株指数が四半期ベースで1年ぶりに下落した。株価指数が下がれば通常であれば国債価格の指数は上昇するが下落(金利は上昇)している。
大きな流れとして世界の投資家は世界的なスタグフレーションを警戒し始めているようにも思われる。
前回のFOMCで米国の政策金利見通しが24年末に5.1%と前回の4.6%から引き上げられたことも大きく影響しているだろう。

10月は勝率の良い月だが・・・

今週から10月相場入りである。アノマリー的は勝率の良い月ではあるが上値は重そうだ。
最近は毎年ではあるが米政府機関の閉鎖問題が不透明である。閉鎖に慣れば経済指標の発表が見送られる可能性もあり市場の波乱要因となりうる。
まずは6日の米雇用統計発表を控え長期金利の動向を見ながらの相場展開となろう。

5日線を上値抵抗ラインとして下落

日経平均のチャートでは9月19日にアイランドリバーサルを形成してから5日移動平均線(3万2219円処)を上値抵抗ラインとして下落している。
一目均衡表の雲のを突き抜け雲の下限(3万2163円処)も下回り戻りを試すも雲の下限を抜いてこれてない状態である。
まずは、5日移動平均線を引けで上回り雲の下限を上回ると雲の上限(3万2524円処)を目指す展開が期待できよう。

今週は値固めの動きを予想

一方、26週移動平均線(3万1456円処)が下値抵抗ラインと見れるが抜けてくれば8月安値(3万1275円25銭)を試す展開が想定されよう。
今週は3万1500円から3万2500円を想定。値固めの動きを予想する。

(ハチロク)

 

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