裁定買い残【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
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国債買い入れ指値オペに柔軟性

昨日の東京株式市場は反発しました。注目の日銀会合では長期金利を抑えるため無制限に国債を買い入れる「指値オペ」のレベルを、従来の1.0%を「事実上の上限」としていた表現を「メド」に修正し柔軟性を得る決定をしました。短期金利をマイナス0.1%、長期金利をゼロ%程度に操作するイールド・カーブ・コントロール政策は維持します。

ゼロ金利解除やYCC撤廃までは必要ない

米国の利上げは人手不足による賃金インフレを抑え込むという目的ですが、日本の場合は円安進行による輸入物価インフレであり、人件費の伸びが消費者物価に追いついていないため、ここでゼロ金利解除とかイールド・カーブ・コントロールの撤廃まではする必要がないということですね。

短期的調整完了?

さて、日経平均は反発しましたが、5日線に上値を抑えられました。前日の下落で10月24日の下髭を割り込んだことが影響しているようです。一方で、TOPIXは下髭を割り込まなかったことで5日線を回復してきました。5日線自体が上向きに転換し、短期的な調整が完了したのかもしれません。

今週末から来週初めに変化を期待

10月相場は日経平均が4カ月連続の陰線形成。一方、TOPIXは2カ月続落と様子が異なります。11月相場に入りますが、日経平均の33日サイクルから、今週末から来週初めに変化することを期待したいところです。

ソロソロ裁定解消売り止まる可能性

ところで裁定買い残が急減しています。10月20日段階の残高は5821枚と直近ピークだった9月15日の1万5087枚から約1/3です。この間、日経平均は約3000円下落してきており、ソロソロ解消売りも止まる可能性があります。

8月4日6822枚まで解消されボトムアウト

今年の最低の残高は1月6日の3505枚でこの時の日経平均が2万6000円近辺。そこから6月23日の1万5123枚まで積み上がり3万3700円台まで上昇した訳です。ピークアウト後は8月4日の6822枚まで解消されて3万1000円台まで下落してボトムアウトし、その後は上述の通りの展開となりました。

裁定買い残の影響が大きい

現在の相場は裁定買い残の影響が非常に大きい事が分かるというものです。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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