市場の関心は半導体とグロース株【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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半導体関連株の騰勢際立つ

11月20日の日経平均は一時、3万3853円と7月3日に付けた年初来高値(3万3753円)を上回って取引時間中として33年ぶりの高値水準をつける場面があった。
米追加利上げ観測の後退を受け、海外投機筋が日本株の先高観を一段と強めていることが背景にある。11月の日経平均は17日時点で2,726円(8.8%)上昇したが、その間の上昇率で半導体関連株の騰勢が際立つ。

野村証は半導体製造装置を推奨セクターに追加

日経平均を構成する225銘柄の上昇率首位は半導体製造装置のSCREENホールディングス(7735)で上昇率は38.5%だ。3位のルネサスエレクトロニクス(6723)は27.1%上昇、7位のアドバンテスト(6857)は23.6%の上昇となった。2024年末の日経平均の目標水準を3万8000円とした野村証券は11月16日付のリポートで、半導体製造装置を推奨セクターに追加した。
野村は輸出関連銘柄の中で為替変動に耐性が高い点に着目。米金利低下による円高・ドル安となった場合、金利低下によるバリュエーション押し上げ効果を通じた株高効果が得やすいグロース特性が強いと説明。市場の関心は半導体とグロース株だ。

UBSは想定以上の景気悪化見込む

米株式市場では来年の利下げを見越して、高PER(株価収益率)の超大型ハイテク株に買いが集まる。また、政策金利を現行水準から2.75%引き下げるとの予想もある。UBSは来年、市場のコンセンサスを大幅に下回る景気悪化を見込んでいる。金利上昇による利払いの増加が家計を圧迫することに加え、コロナ禍における給付金などで蓄積した貯蓄を使い果たすことで国内総生産(GDP)の7割を占める個人消費が減速する。

FRBは利下げに動く

高金利と消費の低迷が企業のマージン(利益率)を圧迫するほか、経営環境の悪化に伴い失業率は足元の3.9%から24年末には5%近くまで上昇すると予想。米国のGDP成長率は今年2.6%を記録した後、来年央には小幅なマイナス成長に陥り、24年通年としては潜在成長率(1.8%)を大幅に下回る0.3%まで低下すると見込んだ。
米個人消費支出(PCE)でエネルギーや食品を除いたコア指数の上昇率が1.8%と米連邦準備理事会(FRB)の目標である2%を下回り、FRBは政策金利を現行の5.25~5.50%から2.50~2.75%に引き下げると見ている。

潮流銘柄は?

潮流銘柄は東京精密(7729)、NECネッツエスアイ(1973)、東京エレクトロンデバイス(2760)。

 

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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