今年も株高特異日でした【転ばぬ先のテクニカル】

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横ばい推移していたドル円が上に放れる

25日の当欄で指摘した通り、今の相場は為替次第のところがあります。本日は4日間横ばい推移していたドル円が上に放れました。切っ掛けは田村直樹日銀審議委員は青森県金融経済懇談会でのあいさつです。田村氏は9人の日銀政策委員のなかで最もタカ派と見られていた人物ですが、「大規模緩和の修正によって金融政策の正常化へ第一歩を踏み出したとは言っても副作用も残る状況が続いている」と述べるにとどめ、「追加利上げ実施の時期」といった踏み込んだ話が出なかったことでドル円は151円96銭まで円安が進行しました。

円安進行に加え配当権利取得と指数再投資

円安進行に加え、3月期決算企業の配当権利付き最終売買日ということで、本日の日経平均は大幅高となりました。これは配当権利取得の買いに加え、指数再投資期待の先回り買いが押し上げたということでしょう。指数連動型ファンドが実際に配当を受け取るのは数カ月先ですが、配当金の払い出しをそのままにしておくと、払い出される配当金の分だけ運用資産に占める株式の割合が低下し、指数との連動性が低下してしまいます。そのため、指数連動型のパッシブ運用を行う機関投資家は、受け取り予定の配当金に相当額を配当落ちと同時に先物を買いに回ります。

最終売買日の日経平均は20年以降全て上昇

今回再投資に絡む買い需要は、日経平均型で約2000億円、TOPIX型で約1兆円と試算されており、権利付き最終売買日の本日の大引けと配当落ち日の明日の寄り付きに執行されます。受け渡しが約定日を含め3営業日内になった2020年以降の最終売買日の日経平均は、20年が3.9%、21年が0.7%、22年が1.1%、23年が1.3%と全て上昇しており、株高特異日ということで、本日も0.9%上昇しました。

落ち日は1勝3敗で即日埋められるかに注目

では、配当落ち日はどうなったかというと、20年が1.5%安、21年は0.1%高、22年が0.8%安、23年0.3%安でした。勝率は1勝3敗なので、明日は安い可能性が高いということになります。それを跳ね返して配当落ち分を即日埋められるかどうかに注目です。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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