日経平均大幅続落もTOPIXの下落は小幅
本日の東京株式市場は大幅続落となりました。19日のNY市場で半導体株や主力ハイテク株が売られた事で、今朝の東京市場は寄り付きからソフトバンクグループやアドバンテストが売られ、2銘柄で日経平均を400円以上押し下げました。一方で銀行や保険など金融株がシッカリしており、TOPIXの下落は小幅に留まっています。
ボリンジャーバンド+1σ手前まで押し目形成
日経平均は4万3000円を割り込んできました。一昨日まで日経平均はボリンジャーバンドの+2σと+3σでバンドウィークしていましたが、昨日の引け値で+2σを割り込み本日は+1σ(4万2655円)の手前まで押し目を形成しました。TOPIXの下げが限定的のため、+1σが押し目ポイントと捉えられるかもしれませんが、もし+1σを割り込むケースでは全体調整局面へ進むと考えられます。
今の相場を支えているのは個人投資家の空売り
今の相場を支えているのは個人投資家の空売りの積み上がりです。昨日発表された先週末時点の信用残は買い残が3兆7786億円とトランプ関税による急落前の今年のピークである2月28日の4兆7109億円より1兆円少ない一方で、売り残が当時の6307億円に対し、先週末は1兆1051億円と5000億円程度増えています。貸借倍率は2月の7.47倍に対し、先週末は3.42倍に過ぎません。連日、日経平均が史上最高値を更新しつづける中、割高と感じた個人投資家が売り向かい、結果、担ぎ上げられて買戻しせざるを得なかったため上昇が続いたと思われます。
今後の下落局面でも買戻しが下支え効果発揮
松井証券の店内信用評価損益率を見ると、8月18日段階で買い方は+0.035%と利益が乗っている一方で、売り方は-22.057%と大焼かれ状態となっており、今後の下落局面でも買戻しにより下支え効果を発揮しそうです(因みに、信用取引は半年間という期日があるため、早めに売買されることからプラスになることは珍しいです)。そういう意味では、日経平均が4万3000円を割れたからといって一気に急落から暴落に繋がる可能性は低いでしょう。
平均PERなら3万9276円が妥当値
ただ、決算発表が一巡した日経平均のEPS(一株利益)は2432円(8月19日現在)に低下。昨年1月以降のPER(株価収益率)の平均は16.15倍であり、現在の17.9倍から平均値まで低下するならば2432円×16.15倍=3万9276円が妥当値です。今の水準がいかに割高水準まで引き上げられたかが分かります。
売り方の買戻しにつけ込んだインデックス買いも
この上昇は売り方の買戻しにつけ込んだインデックス買いも効果を発揮しました。そして裁定買い残の積み上がりが続き、8月15日段階の裁定買い残は9億1140万株です。7月末は6億株を割れておりましたので、わずか2週間で3億株もの急増となったことが指数を押し上げました。
裁定買い残積み上げてきたソシエテの動向に注意
本日は先物価格が現物価格を下回るケースが目立ち始めており、裁定取引の解消売りが持ち込まれているはずです。連日、裁定買い残を積み上げてきたのは外資系のソシエテ・ジェネラルです。同社の動向次第で流れが変わる可能性が高いことには注意が必要で、先物、オプションの手口を見ていく必要がありましょう。
一部の大型株へ物色が集中し加熱
また、先導株比率(株式市場の総出来高に占める上位10銘柄の占める比率)は昨日、一昨日と連日で38%超と通常より非常に高い水準となっていました。一部の大型株への物色が集中し加熱していたことが伺えます。
移動平均線乖離率や騰落レシオも過熱圏で調整必要
移動平均線乖離率や騰落レシオなども数日前から過熱圏へと突入していたことと合わせて考えると、ここではやはりそれなりの調整局面入りが必要なのだと考えられます。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp



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