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会合の結果受け買戻し
31日の東京市場はわずかながら反発しました。日経平均は8円高です。前場は米国株安や寄り前に発表された6月の鉱工業生産指数がコンセンサスを下回ったことから、下げ幅を190円超に広げる場面がありましたが、後場に入ると日銀金融政策決定会合の結果を受け、買戻しが優勢になりました。10年債利回りが急低下したことで金融株が売られる一方、日経平均寄与度の高い値がさ株に裁定買いが入り、指数を引き戻しています。
観測報道に沿った内容で出尽くし感
日銀は緩和策を継続しつつ、金融機関に配慮して長期金利を柔軟化、ETFはTOPIX型の買い入れ拡大などを決めましたが、事前の観測報道に沿った内容で、買われてきた銘柄が利食われ、売られた銘柄が買い戻される、いわゆる材料出尽くの恰好になりました。黒田総裁の会見を吟味する必要はありますが、とりあえずイベントを通過したことから、市場の関心は本格化する1Q決算に戻るでしょう。
米アップル決算とNT修正の動き見極め
ただ、米ハイテク株の動向が気になるところで、まずはアップルの決算と株価の反応を確認したいと思います。また、NT修正の巻き返しで買い戻されたファーストリテやファナックなどの値嵩株と、逆に目先の材料出尽くし感から売られたメガバンクをはじめとした金融株の動きを見極める必要があるでしょう。
決算発表にらんで動きのいい好業績株
ピックアップ銘柄では1Q黒字転換したゼンリン(9474)が高値をとってきましたが、ダイキン(6367)、シスメックス(6869)、浜松ホトニクス(6965)は買い手控えられ、小安く推移しました。短期値幅取り候補では日本バルカー(7995)を利食いましたが、引き続き決算発表スケジュールをにらみながら、値動きのいい好業績銘柄を取り上げていくつもりです。
花咲 翁
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