米株は歴史的な上昇相場
4~6月期の米株は歴史的な上昇相場となった。ナスダック総合指数は30.6%高と、ITバブル時の1999年10~12月期に次ぐ過去2番目の大きさを記録した。指数は1万ポイントの大台に乗せ、過去最高値を更新。ダウ工業株30種平均も17.8%高と1987年1~3月期(21.6%高)以来33年ぶりの上昇率だった。
「過剰流動性相場」に実体経済の回復期待
上昇幅は3895ドルと過去最大だ。米連邦準備理事会(FRB)の積極的な金融緩和が株価を押し上げた。3月に事実上のゼロ金利政策と無制限の量的緩和を導入。投機的水準も含めた社債購入という異例の措置も打ち出し、金融市場への資金供給を拡大した。
米政権が実施した失業手当の増額や中小・零細企業向け支援策「給与保護プログラム(PPP)」などの財政支出も実体経済を支えた。政策効果は経済指標に如実に表れた。5月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が過去最大の増加となった。5月の小売売上高も過去最大の上げ幅だった。好調な米景気指標を受け、米経済が早期回復に向かうとの期待が広がった。金融緩和による「過剰流動性相場」に実体経済の回復期待が重なった。
買いの主体は個人投資家の信用取引
「GAFAM」と呼ばれるIT大手など、コロナ禍でも業績の追い風になる株に資金が流入し、株式相場を支えることを「ハイテク・プット」という。ハイテク株は相場上昇局面では相対的に上昇率が大きく、調整局面では逆に下げが小さいことを意味する。また、4~6月期の日本株式市場も歴史的な上昇となった。日経平均は17.8%上昇。上昇幅は3,371円。特に東証マザーズ指数は63.2%も上昇。4月から週末終値ベースで、12週連続で上昇し続けた。2003年の指数算出開始以来、最長記録を更新。買いの主体は個人投資家の信用取引だ。
急落後に出直る株を見定ろ
コロナ禍で業績が伸びる巣ごもり関連株やバイオ株を中心に買いが買いを呼ぶ展開が続いた。上昇が著しい銘柄に買いが集中した。しかし、6月末から資金が逆流する。売りが売りを呼ぶ展開となり、個人投資家の信用取引の投売りが一斉に出た。いつかは通る道だ。急激に上昇した銘柄は日柄調整するだろう。ただ、株式市場全体が本格的な調整とはならない。ここからは、急落後に出直る株を見定めて投資するチャンスが再び到来する。
潮流銘柄は?
潮流銘柄はenish(3667)、ネクソン(3659)、DDS(3782)。
7月6日「潮流」3銘柄の解説|岡山 憲史【株式投資テレビ】も併せてご視聴ください。
岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール
1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。20年間にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。
2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。
また、個人投資家に投資情報や個別銘柄の助言業務を行っている。
コメント