かじ取り難しいインフレ抑制【225先物「ハチロク」の裏話】

ハチロク225先物OP|証券市場新聞
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6週ぶりに週足陰線

先週の日経平均は前週末比約288円安と6週ぶりに週足陰線となった。5週間で約3000円上昇してきたため一服は当然と市場では受け止められている。

「金余り現象」が続く

執筆時ではジャクソンホールでのパウエル議長の発言内容はわからないがこの発言を見極めたいとの動きから先週は調整色が強い展開となった。
世界的に資源高によりインフレが進んでいるが各国がこれだけ金利を上げても株価が堅調なのはまだ世界的に「金余り現象」が続いているということだろう。

売り仕掛けは不発

新型コロナウイルス対策でばら撒いた資金が市場にいまだ余剰資金として滞留しているため売り仕掛けたとしても下値で買われ買戻しを余儀なくされ不発に終わっているようだ。
米国に於いては求人数と失業者数が2倍程度ありこの人手不足が賃金に強い上昇圧力をもたらしサービス価格を押し上げインフレを加速させている。

賃金上昇率はいまだに右肩上がり

賃金上昇率はいまだに右肩上がりなのだ。インフレを抑制するには景気を冷やして求人を減らすしか収まらないのだ。
新型コロナウイルス対策でばら撒いた金を各国、市場から吸収しようとしているがそのペースが遅い。急すぎるとスタグフレーションを起こしかねない。

金利引き締めが緩まることは当面はない

難しいかじ取りは今後も続くと思われるが現状を考えると高水準の金利引き締めが緩まることは当面はなさそうである。
日本においても経済成長率は低いが大企業に限って言えば円安効果が大きく第1四半期は市場の予想を裏切り経常増益となった。

腰の入った買いではない

日経平均採用銘柄の予想一株利益は2200円前後と高水準にありPERは13倍割れの水準で欧米株に比べ割り安感が強い。
ただ、この上昇も長期投資の現物株の購入ではなく先物主体の短期筋の買いのようであり腰の入った買いではなさそうだ。

9月SQに向け注意が必要

手口的にはバークレイズが日経平均、TOPIXとも先物買い建て残高筆頭になっているが相場のトレンドに付いていくCTA(商品投資顧問業者)であり9月のSQに向け注意が必要である。
先週は週末に十字線がでており抜けた方への動きが強まりそうである。上の抜けてくると転換線(2万8752円処)や19日の窓埋め(2万8913円05銭)が意識されよう。
2万9000円台に乗せてくれば1月の高値抜きも期待されよう。

もみ合い相場は続く

一方、下値は25日移動平均線(2万8247円処)が意識されよう。先週も上昇する25日移動平均線を意識した安値になっており強いサポートラインとなろう。
抜けてくると10日の窓埋め(2万7964円96銭)がターゲットとなってこよう。今週の相場は2万7900円から2万9000円を想定。もみ合い相場は続くと思われる。

(ハチロク)

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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