主要20指数で最下位
先週の日経平均は前週末比約558円高となり2週間ぶりに週足陽線となった。
NYダウが4万ドルに乗せるなど史上最高値を更新する好調な海外マーケットを受けて日本もつれ高した感じはある。
先週は高く始まっても売りに押されるケースが多く実需売りが出ている印象を受けた相場である。
日経平均は3月末比で4%安と同期間の騰落率で見ると主要20指数で最下位となっている。
期待外れの今期予想
1~3月末まで約8000円強値上がりしたので調整も仕方ないとも受け取れるが上値を追う投資家は今のところいない。発表になった決算で今期予想が慎重であり海外投資家にすると期待外れであったようだ。
デフレ脱却と円安で大きな増益を期待していた投資家とずれがでているようだ。
リーマンショック時以来
16日に発表された1~3月期のGDPも年率換算で-2.0%となり内需のマイナスは四半期連続となった。
特にGDPの半分以上占める個人消費が前期比0.7%減で円安の影響での物価高の影響をもろに受けている。
四半期連続のマイナスはリーマンショック時以来である。
円安の影響が日本にプラスに働くと期待していた投資家が日本経済全体の成長に確信を持てなくなってきたようだ。
4月からは賃上げや減税により一時はプラスに転じると思われるがやはり円安が続くと景気への懸念は続こう。
信用の買い残は高水準
経済の急減速を回避できそうな米国と景気回復の懸念が残る日本との差が株価に現れているようだ。需給面でも相場の上値は重そうだ。
5月10日時点の信用買い残は約4兆69700万円、信用倍率は6.44倍である。評価損率は-5.81%であるが信用の買い残は高水準である。
つまり、相場が上昇しても売り需要が多いということだ。この高水準な買い残を消化するまでは戻り売りのパターンとなりそうである。
上昇が期待できる状態
チャートでは13週線(3万9033円処)に頭を抑えられてる状況である。
だが、5日移動平均線(3万8525円処)、75日移動平均線(3万8603円処)を上回って引けており上昇が期待できる状態である。
週足の一目均衡表の転換線(3万8910円処)や13週移動平均線を引け値で明確に抜けてくれば上昇に弾みがついてこよう。
上値が重いなりに堅調か?
一方、下値は日足の一目均衡表の雲の下限(3万8387円処)が意識されているようだ。
先週も雲の下限を大きく割り込んでスタートした時は後場から買いが入っていたようで下値抵抗ラインといえよう。
この水準には25日移動平均線(3万8370円処)も位置し意識されるとこだろう。
その下は節目の38000円が抵抗ラインとなりそうだ。
今週は3万8300円~3万9200円を想定する。上値が重いなりに堅調な相場展開を想定する。
(ハチロク)
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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