円高気掛かりも過度な不安心理後退【記者の視点】

記者の視点|企業速報 証券市場新聞
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ダウとS&P500は続伸

 週末16日のニューヨーク市場はナスダック指数は小反落したものの、ダウとS&P500は続伸して引けた。エヌビディアなどの冴えない決算内容を受けて重苦しいスタートとなったが、トランプ大統領の「中国に対して追加関税の必要がなくなる」との発言が流れると上昇基調となり、FRBクラリダ副議長が「中立金利とみなす水準に近づいている」との発言やOPECによる減産合意報道で原油価格が持ち直したことも支援材料になった。

112円62銭まで円高が進行

 FRBクラリダ副議長の発言に絡んで為替が一時1ドル112円62銭まで円高が進行したものの、225先物のナイトセッションも110円高の2万1760円で引けている。これにより週明けの東京市場は反発でのスタートとなりそうだ。為替についはその後、112円82銭まで円安方向に戻したが25日線や50日線水準に到達したことで、この水準で落ち着きを取り戻せるかが輸出系の株価推移に影響をもたらそう。

3日間しか日米で同時立ち合いがない

 今週は22日木曜日が米国では感謝祭、23日金曜日勤労感謝の日でそれぞれ休場となる。 3日間しか日米で同時立ち合いがないことから積極的な売買は手控えられる可能性が高い。米国では電子計測器メーカー「キーサイト・テクノロジーズ」の決算が予定されているが、次世代通信「5G」関連の受注拡大で好調な内容が予想されている。これが市場期待通リならハイテク系にはポジティブ要因になる。懸念材料は、21日にも欧州委員会がEU財務相理事会に、イタリアへの制裁手続きの開始を勧告する可能性が出てきたことだが、過度な不安心理が後退して出直りの動きを期待したい。
 

 




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