今週は注目イベント
昨日の東京株式市場は反発しました。全般に商いは閑散で、テーマらしいものも見受けられません。しかし、日経平均は何度も跳ね返された75日線を抜け出しそうになってきました。今週は注目イベントがいくつかあります。
FOMCコメントに変化見られるか
15~16日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されます。テーパリング(資産購入額の減額)開始のタイミングにいついての言及や景気認識、物価上昇に対して「一時的」とのこれまでのスタンスを維持するかどうかの3点が注目となります。特にパウエル議長のコメントに変化が見られるのかどうかは重要です。
個人消費とインフレ動向も確認
その他、NY市場では経済活動正常化に伴う個人消費の回復期待が強まっており、15日発表の5月の米小売売上高で動向を確認したいところ。16日発表の5月の中国主要経済指標も重要でしょう。5月の中国新車販売台数は前年同月比で14カ月ぶりのマイナスに転じました。世界的な半導体不足が影響したものと思われますが、一部アナリストにはインフレ懸念の高まりにより経済活動が鈍化傾向に移ったのでは、といった見方もありますので工業生産高、小売売上高で確認したいところです。
今日から2日間が重要
しかしながら日経平均の動きからは先週までと比べると戻り売り圧力が緩和された印象です。5月末に一目均衡表の雲が捻じれて以降は雲下限が抵抗ゾーンとして意識されていました。その雲は本日より急降下しますが雲自体の値幅が薄くなる時間帯です。
あと2日間2万9000円近辺で推移するならば、雲下限が2万8666円に、雲上限は2万8935円に低下することから、崩れなければ放っておいても雲を抜け出すことになります。その場合、遅行スパンの位置の雲も薄く、抜け出すタイミングは今日から2日間です。この時間の動きは重要であり、注目しておきましょう。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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