道【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
目次

25日線との乖離6%越え買い戻し

週明け3日の東京株式市場は反発しました。朝方は一時316円安の2万5621円まで下落する場面がありましたが、その後は一転上昇して前週末比214円高の2万6151円まで上昇する局面がありました。特に材料が出た訳でもなさそうですが、25日線との乖離が6%を越えると買い戻されたということなのでしょう。

業況判断は製造業悪化の一方非製造業予想上回る

8時50分に日銀短観が発表されました。大企業製造業の業況判断指数(DI)は前回6月調査より1ポイント悪化してプラス8(市場予想はプラス11)でした。3四半期連続での悪化で、原材料高や円安によるコスト上昇が悪影響を及ぼしたようです。一方、大企業非製造業の業況判断指数はプラス14と市場予想(プラス12)を上回りました。新型コロナウイルスの影響が緩和したことが要因ということです。

クレディ・スイス破綻?

この週末はスイスの大手銀行であるクレディ・スイスが破綻するかもしれないということが話題となりました。クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)という信用リスクそのものを売買する金融派生商品があるのですが、2008年に起きたリーマン・ショック時にこのCDSが高い企業は債務不履行(デフォルト)する確率が高いと注目されました。先週末のクレディ・スイスのCDSが2009年以来のレベルに上昇したことで話題になったようです。

破綻寸前ならスイス政府は放っとかない

ただ、リーマン・ブラザーズは投資銀行でしたが、クレディ・スイスは商業銀行です。投資銀行は投資家に株式や債券の買い手と売り手を仲介役として機能し、顧客の資金調達を支援する投資家にサービスを提供するための銀行です。一方で商業銀行は合法的に預金を集め、個人や企業にお金を貸す商取引をする銀行です。商業銀行であるクレディ・スイスが本当に破綻寸前なのであれば、スイス政府は放っとかないでしょう。国が資本注入し、場合によっては国有化するといったことになると思います。

金融危機に発展はしない

なので、一時的に市場が揺れる可能性はあるでしょうが、リーマンショックのような金融危機に発展はしないのではないかと思います。

英国は減税取り下げや延期に踏み込むかに注目

英国の保守党は今週党大会を開く予定です。トラス新政権は経済対策を巡り市場が混乱したことで保守党の支持率は21%。最大野党の労働党の支持率が54%となっており、1990年後半以降最大の労働党リードとなっています。そのためトラス首相やクワーテング財務相の責任を問う可能性があります。インフレ鎮静よりも経済成長へと向かう政策を押し出したことが市場混乱の要因であり、ここで減税の取り下げや延期に踏み込むのかどうかに注目となります。

逆張りテクニカル指数は売られ過ぎ

先週からお伝えしておりますように日米共に主要株価指数の逆張りテクニカル指数は売られ過ぎ領域に入っています。9月相場が大きく下落したことで、今月は自律反発を期待したいところです。

アントニオ猪木氏が引退試合後に朗読

「この道をいけばどうなるものか 危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし 踏み出せば その一足が道となり その一足が道となる 迷わず行けよ。行けばわかるさ」
亡くなられたアントニオ猪木氏が引退試合の後、リング上で朗読された「道」という詩です。

5日線超えれば買いの手

詩と相場とは関係ありませんが、テクニカル指標に沿って迷わず行きたいものです。5日線を超えだせば買いの手を振りたいと考えております。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

株式市場新聞 marketpress.jp 株式ニュースと話題の銘柄

限定銘柄情報が満載!「株式市場新聞 公式メールマガジン」

購読会員限定コンテンツ

Pocket

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次