4万円台の戻り売り圧力【転ばぬ先のテクニカル】

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大幅反発も何を材料に急騰しているのか

本日の東京株式市場は大幅反発し、日経平均株価は一時4万円台を回復しました。しかし、何を材料に急騰しているのか、皆目分かりません。

NY市場はハイテク株中心に買い戻す動き

3日のNY市場はマチマチの展開でした。NYダウは43ドル安でしたが、S&P500は5.6ポイント高、ナスダックも37ポイント高と反発しました。3月の米ADP雇用統計が予想を上回り、利下げがさらに遠のくことを警戒した売りが先行しましたが、その後、3月の米ISM非製造業景況指数が予想外に低下したほか、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がインタビューで、引き続き年内の利下げの可能性を示唆すると、ハイテク株を中心に買い戻す動きとなりました。

需給ギャップ15四半期ぶりプラス転換

ただ、値上がり率はS&Pが0.10%、ナスダックが0.22%程度のもので、日経平均が2%近く上昇する理由にはなりません。可能性としては、昨日、日銀が発表した需給ギャップでしょうか。日本経済の需要と供給力の差を示す「需給ギャップ」が2023年10~12月期にプラス0.02%だったとの推計を発表しました。プラス0.16%だった2020年1~3月期以来、15四半期ぶりのプラス転換です。

企業の利益が出やすい環境迎える

需給ギャップは一般にプラス(需要超過)だと物価には上昇圧力が働きやすく、反対にマイナスだと物価が下がりデフレに陥りやすいとされています。プラス転換は物価上昇率を押し上げる効果があり、日銀が4月末にまとめる物価見通しを上方修正する材料になるかもしれません。それは、日銀の利上げへの手ごたえとも言えますが、企業の利益が出やすい環境を迎えるということ。これが今日の急騰理由なのかもしれません。

25日線回復出来ず素直に付く訳にいかず

さて、日経平均は4万243円高値までありました。しかし、上値は重く、戻り売りに押され、日足ローソク足は上髭の陰線形成です。昨日の日足ローソク足は十字の陰線形成でしたが、両サイドに窓が空いたことでアイランドリバーサルとなり、この窓を埋めない限り強気転換と読めますが、792円高まであって321円高と上げ幅の半分を削っただけに素直に付く訳にもいきません。終値で25日線回復も出来ず日経平均は安値引けなだけに注意が必要です。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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