日経平均は7.0%もの急落
先週の東京株式市場は大幅反落となりました。4月15日の本紙当欄のタイトルに「警戒警報発令」としましたが、先週に入って予測通りの急落となり、先週末終値から週末のザラ場安値まで日経平均は2790円幅、率にすると7.0%もの急落となりました。特に19日(金)は一時、前日比1346円安の3万6733円まで売られました。
週末の急落要因は中東情勢
急落要因は中東情勢です。この日はイランの最高指導者ハーメネイの誕生日でしたが、イスラエルは祝日ムードに水を注すが如く報復攻撃という嫌がらせの行動にでました。ニュースが錯綜しており、この原稿を書いている時点で詳細は不明ですが、当初はイランの核関連施設があるナタンズを攻撃したと報じられたことから下げが加速。その後、核施設は大丈夫だったと報じられて下げ幅を縮めました。
投げ売り嵩み短期急落する典型的な流れ
日経平均は3月22日の最高値(4万1087円)から19日安値まで4354円幅、率にすると10.5%下落しました。株式市場の格言に「上げ100日、下げ3日」というものと「暴落は忘れたことにやってくる」というのがありますが、正に、下げだすと投資家は我先にと投げ売りが嵩み、短期急落するという典型的な流れです。
次は半値押しの3万5987円がターゲット
格言ほど短期間の急落ではありませんが、昨年10月4日の3万487円安値から、3月22日高値までが営業日数112日間、そして折り返しから今朝の安値までが21営業日間です。値幅では112日間で1万600円上げて、21日で4354円ということは上げ幅の41.0%を削ったことになります。フィボナッチの38.2%を割り込んだことで、次は上げ幅の半値押しとなる3万5987円がターゲットとなりそうです。
一時的リバウンドがあっても長続きせず
今後は急激な下げに対し、一時的なリバウンドがあっても恐らく長続きはしないでしょう。信用取引の買い残が4兆6000億円近くに膨らんでおり、今週の下落で相当数の追証が発生していることでしょう。自律反発を利用して戻り売りで建て玉処分が当分続きますので、今後は下値固めに時間を要することになるでしょう。
各マーケット落ち着くまでジックリ相場を見る
慌てる必要はありません。賢明な投資家は当欄の「警戒警報発令」で週初より現金比率を高めていらっしゃると思いますので、各マーケットが落ち着くまで、ジックリ相場を見ていきましょう。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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