3万9000円台の重石【転ばぬ先のテクニカル】

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反発し3万9000円台に乗せて取引終える

本日の東京株式市場は反発しました。日経平均は3万9000円台に乗せて取引を終えました。4月19日安値以降のリバウンド局面で取引時間中に3万9000円台に乗せたのはこれで7回目。しかし、大引けで3万9000円台に乗せて取引を終えたのは今回が2回目です。

5月20日高値突破できれば本格上昇へ

1回目の大台乗せは戻り高値となっている5月20日で、それ以降は膠着相場が継続しています。いかに3万9000円台が重たい位置なのかということが分かります。明日も3万9000円台に乗せたまま、5月20日高値を突破できれば本格上昇トレンドに移ったと考えられそうです。

米5月雇用統計予想上回り早期利下げ期待後退

ところで、先週末の注目イベントだった米5月雇用統計は市場予想を大幅に上回る結果となりました。平均時給も市場予想を上回ったことで、早期の利下げ期待が後退しました。

フランス与党連合惨敗で政治混乱も

また、週末に欧州議会選挙が行われましたが、フランスではマクロン大統領率いる与党連合の得票率はわずか15%。対してルペン氏率いる極右政党の国民連合の得票率が32%となり与党連合が惨敗。マクロン大統領は国民議会(下院)を解散し、総選挙が行われることになりました。パリ五輪の開催を控えたフランスが政治混乱に陥る可能性が出てきました。

ドイツも与党・社会民主党惨敗で欧州政治荒れる

また、ドイツでもショルツ首相率いる与党・社会民主党の得票率が過去最低の15%となり、野党保守系政党連合の31%とフランス同様に惨敗。欧州政治が荒れてきたことがマーケットにどのような影響を及ぼすのか注意せねばなりません。

今週のスケジュールを確認

今週のスケジュールを確認しましょう。

11日(火)日本 5月の工作機械受注額速報12日(水)日本 5月の企業物価指数
中国 5月の物価指数(CPI、PPI)
米国 5月のCPI
米国 連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表
米国 連邦準備理事会(FRB)議長会見

13日(木)日本 4?6月期法人企業景気予測調査
米国 5月のPPI
米国 週間の新規失業保険申請件数

14日(金)日本 メジャーSQ
日本 日銀金融政策決定会合の結果発表
日本 日銀総裁会見
米国 5月の輸出入物価指数
米国 6月の消費者態度指数速報値

最注目FOMCは経済見通し引き下げの可能性

最注目はやはり12日(水)の米連邦公開市場委員会(FOMC)です。今回は現行の政策維持がマーケットのコンセンサスですが、注目は新たに発表される経済見通しです。1~3月の実質GDP見通しが前期比年率+1.3%にとどまったことで、24年の成長率見通しが3月時点の見通しから引き下げられる可能性がありそうです。

年内利下げ1~2回に引き下げへ

一方で、3月会合以来、失業率やインフレ率は大きな変化が見られません。そのため、先行きのFFレートの見通し(ドット・チャート)の変更があるのかどうか。3月時点での年内利下げ回数は3回でしたが、これが1~2回に引き下げられるのではないかと思われます。

年内2回ならハト派で1回ならタカ派

マーケットは既に年内2回の利下げ実施を織り込んでいます。なので、年内2回ならばハト派として株式市場はポジティブ反応が考えられますが、年内1回となった場合はタカ派と捉えられる可能性がありますので要注目となります。

FOMCや日銀会合無難に通過すればサマーラリー

そんなスケジュール満載な週ですが、本日~明日は日米ともに重要変化日です。明日も日経平均が3万9000円で推移するようなら、FOMCや日銀会合は無難に通過し、相場はサマーラリー期待が高まるのですが…。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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