5日の日経平均は過去最大下落幅
先週の東京株式市場は4週続落となりました。週明け5日の日経平均は前週末比4,451円安となりました。ドル円相場が一時141.66円まで急激な円高を受けたことで、値幅としては1987年のブラックマンデーを上回る過去最大値幅となりました。その後は為替相場の落ち着きとともに値を取り戻す展開で、週足ローソク足は大陽線を形成。しかし、大きく下放れスタートでしたので、週足は窓(3万5909円~3万5671円)が空いた状態です。
米2年債と10年債利回りの差が詰まる
ここで気になるのは米国債券市場です。2年債利回り(4.036%)と10年債利回り(3.994%)の差が0.042%に詰まってきました。コロナ後のインフレの猛威に対しFRBは利上げを急ぎました。2022年1月の2年債利回りは0.7%台でしたが、2023年10月には5.285%まで上昇しました。一方、10年債の22年1月の利回りは1.5%台から23年10月に5.005%まで上昇しましたが、通常は長期債の利回りが短期債利回りを上回って推移するのが普通です。その逆に短期債が長期債より高くなる現象を「逆イールド」と言います。
なぜ逆イールド現象起こったのか
では、なぜこのような逆イールド現象が起こったのかというと、22年3月に利上げに着手したFRBは、その後、年内全てのFOMCで利上げを進めるシナリオを掲げ、インフレを早期に退治する姿勢を示しました。米連邦公開市場委員会(FOMC)は結局、0.5%ずつ11回の利上げを実施しました。償還まで期間が短い債券の利回りは、目先の金融政策の変化に敏感に反応します。そのため、2年債利回りは利上げ加速を織り込む格好で、長期債よりも高い水準へと急上昇した訳です。
米債券市場は景気後退リスクに備え始める
しかし、ここにきて2年債と10年債の利回りが急接近してきており、近々、順イールドに戻りそうなのです。ということは、債券市場では米国経済の成長が失速し、景気後退に陥るリスクに備え始めているということです。順イールドに戻り、イールドカーブが正常化へ向かう場合、短期債利回りの急低下と株価下落を齎す可能性が高まりますので、今後の米国債券市場の動向には注意を払う必要があります。
リバウンド継続なら上に残した日足の窓が目安
今週はお盆週間ということで、市場参加者が減少します。海外動向に振り回されやすい週となりましょう。今回の下落により痛手を負った投資家は多く、当面は戻り売り圧力が強い状況が続くでしょう。リバウンドが継続した場合は、上に残した日足の窓が目安となります。下から3万5849円~3万5880円、3万7471円~3万7737円、4万587円~4万1054円、4万1754円~4万2102円と4つの窓を残しています。
3万8000円程度が最大値と予測
また、7月11日高値から8月5日安値までの下げ幅の38.2%戻しはザラ場で達成しています。更に上の計算値は半値戻しの3万6791円、61.8%戻しが3万8121円、2/3戻しが3万8669円となりますが、窓の関係からは3万8000円程度が最大値と予測します。
下値模索入りならトレンド形成に時間を要する
一方で二番底形成へと再度下値模索入りも考えられます。それが二番底形成なのか、三段下げへ向かう底割れなのかは分かりませんが、崩れが激しかっただけにトレンド形成には今しばらく時間を要することでしょう。週末は8月限SQ値を下回って推移したことからも、ここは慎重姿勢が望まれます。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp


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