ベッセント発言【転ばぬ先のテクニカル】

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7日ぶりに反落し4万3000円台割れ

本日の東京株式市場は7日ぶりに反落し、日経平均は4万3000円台割れとなりました。

明確に利下げサイクルに踏み切るよう訴える

ベッセント米財務長官が政策金利は少なくとも今より1.5%低くあるべきだとの考えを示し、これまでで最も明確に米金融政策当局に利下げサイクルに踏み切るよう訴えかけました。「9月の0.5%利下げを皮切りに、そこから一連の利下げを実施できるだろうと考えている」と述べ、「どのモデルで見ても」金利は「おそらく1.5%、1.75%低い水準にあるべきだろう」と。

ベッセント米財務長官の経歴

ベッセント氏は大学卒業後の1984年から1991年にかけて富裕層向け資産運用会社ブラウンブラザーズハリマン社、石油運輸から創始した中東のファミリー投資会社・オライヤングループ、財務分析により過大評価されている企業を見つけ、空売りを行う投資手法で知られるキュニコスアソシエイツ社に勤務。その後、1991年から2000年にソロス・ファンド・マネジメントのロンドン事務所のパートナーに就任した経緯があります。

ソロスファンドに移った直後にブラックウェンズデー

そして、ソロスファンドに移った直後の1992年9月16日、イギリスは為替の歴史に残る大事件「ブラックウェンズデー(暗黒の水曜日)」を迎えました。この日、ポンドは急落し、イギリス政府は欧州為替相場メカニズム(ERM)からの脱退を余儀なくされました。仕掛けたのは、世界的な投資家ジョージ・ソロスで、彼は10億ドル以上の利益を上げ「イングランド銀行を潰した男」と呼ばれることになります。

ポンド売りの発案者がベッセント氏と言われる

この時のポンド売りの発案者がベッセント氏と言われており、イギリス経済の根本的な弱さ(インフレ、成長鈍化、財政赤字)、ドイツとの金利差(ドイツは高金利、イギリスは引き上げに耐えられない)、政治的な硬直(ERM維持に固執するイギリス政府)という3点からソロスファンドは100億ドル規模の空売りして勝利することになります。

ベッセント氏の発言がマーケット動かす

ベッセント氏は金融のプロ中のプロであり、「どのモデルを見ても」はプロの金融マンとしての発言と考えられ、彼の発言がマーケットを動かすことになりそうです。そして、彼は日本について「インフレ問題を抱えており、確実に日本からの波及がある」と発言。日本銀行の植田和男総裁と話したと明らかにした上で「私見だが、日銀は後手に回っており、利上げするだろう」と語りました。

146円台へ円高に傾き日経平均は下落

この発言を受け、先々の日米金利差縮小の可能性を感じ取った為替市場ではドル円が146円台へと円高に傾いたことで日経平均は下落に転じてきました。マーケットの反応は、ニトリや神戸物産などの円高メリット株や日銀の利上げ期待で金融株が買われる一方、トヨタ自動車やパナソニックなど円高デメリットの輸出関連銘柄が売られる展開。

ここでの反落は当然ながら為替市場から目離せず

昨日までわずか6営業日で日経平均は3000円近く上昇し、売買代金も連日の6兆円超え。超過熱状態にありましたので、ここでの反落は当然と言えば当然です。市場では、急ピッチの上昇に乗り遅れた投資家が押し目買いに入るだろうと強気の見解が見られますが、ドル円が25日線を割り込んできており、75日線の走る145.75円近辺で止まるのかどうか。ここを仮に割り込む場合は26週、13週線をも割り込むことになりますので、円高加速による株価下落が続く可能性がありますので、当面は為替市場から目を離せません。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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