プライベート・クレジット【転ばぬ先のテクニカル】

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原油先物急騰受け大幅反落

本日の東京株式市場は大幅反落となりました。イランの最高指導者の後継が、死亡したハメネイ氏の次男モジタバ・ハメネイ師が選出されたと報じられたことで、戦闘が継続され更に激しくなる可能性を懸念した原油先物市場が急騰。寄り付き前の原油先物市場でいきなり先週末比18%超の111ドル台まで上昇したことで、日経平均先物は前週末比3930円安の5万1800円スタートとなり、現物株も大半が売り気配スタートとなりました。日経先物は一旦5万2680円までリバウンドするも、その後、原油先物が更に118ドル近くまで上昇したことで値を消していきました。後場に入るとG7が原油備蓄放出を検討というニュースとサウジアラムコが入札方式で原油を売り出すといった報道で原油価格が102ドル台に下落し、日経平均は下げ幅を縮め(1321円幅)、先週末比2892円安の5万2728円で取引を終えました。

リーマンショック級の爆弾破裂の兆候

さて、今回の急落はイランに対する大規模な攻撃がキッカケになりましたが、欧米では金融問題でリーマンショック級の爆弾が破裂するような不気味な兆候があります。3月6日、世界最大の資産運用会社であるブラックロック傘下の「HPSコーポレート・レンディング・ファンド」(運用規模約4兆円)で、投資家からの解約請求が殺到し、株主が保有株の9.3%の買い戻しを求めました。しかし、運用側は上限の5%までにとどめたのです。つまり、約1900億円の解約請求に対して、実際に返せたのは約980億円で、残りの半分近くは「返せません」と断られたのです。この「HPSコーポレート・レンディング・ファンド」はプライベートクレジット(ノンバンク融資)に特化したファンドです。プライベート・クレジットは銀行の代わりに、投資家から集めたお金で企業に直接貸し付けるビジネスです。銀行の規制が厳しくなり、リスクの高い企業への貸し出しを絞り出したことで、ブラックロックやブラックストーン、ゴールドマン・サックスが市場参入し、市場規模は1.8兆ドル(約284兆円)まで膨らみました。こうしたファンドは通常、期間およそ5年で企業に融資しています。そのため、容易に売却できないという流動性が枯渇した資産を抱える一方で、投資家からの解約請求にも対応しなければならず、その両立で工夫を迫られているのです。上述のブラックロック株は前日比7.69%安の955.45ドルで取引を終えています。直近1月12日には1181ドルまで買われていましたので、19%下げています。ブラックロックの運用資産は約1500兆円で、iSharesというETFブランドで知られ、NISAで積立している投資家も多いと思われ、悲惨なことにならないことを祈りたいです。

売られ過ぎシグナル点灯しだす

さて、本日の急落で日経平均の25日マイナス乖離は5.98%と売られ過ぎ領域に入ってきました。ボリンジャーバンドは一時、マイナス2σを割り込む場面がありました。短期6日騰落レシオは43.4%まで急低下。日経VIは一時66.65まで跳ね上がりました。売られ過ぎシグナルが点灯しだしたことで、どこで悪材料を織り込んで底打ちするのか注目段階を迎えています。

原油高騰で急落の空運や化学株などに注目

大和証券の木ノ内氏によると過去の経験では開戦から26日目で底入れと伝えられています。となると3月25日近辺が有力視される訳ですが、こればかりは戦争当事者しか分かりません。突然、イランが白旗を挙げれば株価は急騰となりましょう。ここで原油高騰で急落している空運株や化学株などがどこで底入れするのか注目しています。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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