売り材料に利用された?【星野三太郎の株街往来】

大証|企業速報 証券市場新聞
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強気が支配的になると相場の流れが一変

今週の株式市場は6日まで日経平均では8日続伸していたが、翌日7日には朝寄りで高値を付けたあとに急速に値を消した。8日続伸前は中国での不動産ショックで3万円割れもあり得る、との弱気の評論家さんも存在したが、3万3000円に乗せた段階では一転して強気が増えいたが、強気が支配的になると相場の流れが一変する構図は過去にも経験したことだ。

iPhoneニュースで流れが一変した

週末に流れが一変した理由は中国で政府職員に対してiPhoneの使用禁止が拡大されたとの報道。これが人民全員レベルに拡がればアップルは多大な損失を被るとの不安がハイテクの投げ売りを誘発させたが、これが事実になれば中国でアップル製品の製造に関わる下請け工場で未曾有の失業者が溢れだすことになるから、今回の報道には過剰に反応し過ぎたのではと感じる。

テスラ報道はスルーされた?

中国での圧力はiPhoneに限ったことではなく、最近では電気自動車大手テスラの締め出しも話題になっている。運転の自動化などに貢献する車載カメラなどを問題視していることだそうだが、これでテスラ株が急落したり、関連銘柄への投げ売りは起こっていない。それにしても早々に中国から撤退し、インドシフトで高収益を上げているスズキの先見の明は高く評価すべきと思う。
結局のところマーケットは売り材料が欲しかったということか。それが今回、iPhoneのニュースが上手く反応した。どちらにしても冷静に物事を判断したい。

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