NT倍率の修正【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
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業況判断指数改善受け上値追い

昨日の東京株式市場は静かな寄り付きからすぐに上値追いの展開となりました。寄り付き前に発表された12月の日銀短観では、大企業製造業の景況感を示す業況判断指数(DⅠ)はマイナス10と前回の9月調査から17ポイントの上昇し、内訳を見ても主要16業種のうち15業種で改善しました。

最も上昇幅が大きいのは自動車

最も上昇幅が大きかったのは自動車で前回9月調査から48ポイント上昇しマイナス13。次点が木材・木製品で前回から36ポイント上昇のマイナス23、更に鉄鋼が前回から30ポイント上昇のマイナス25。以下、非鉄金属、生産用機械、汎用機械と続きます。悪化したのは造船・重機だけで前回のマイナス34から7ポイント悪化のマイナス41でした。

先行きはまだまだ厳しい

先行き3月見通しでは改善予想1位が紙・パルプの23ポイント上昇でプラスマイナスゼロへ。生産用機械が15ポイント上昇でマイナス6へ、自動車が7ポイント改善でマイナス6へなどとなっていますが、マイナスからプラス転換するのは汎用機械のプラス4だけで、繊維・パルプ以外の14業種はマイナスのままです。先行きはまだまだ厳しいと言わざるを得ません。

NT倍率修正始まる

さて、TOPIXが1804ポイント高値まであり年初来高値を更新しました。一方、日経平均は2万6870円高値までありましたが、12月2日の2万6889円目前に失速。一時15.18倍まで拡大したNT倍率の修正が始まったようです。NT倍率の今年のボトムは3月19日の12.76倍でした。指数構成銘柄の中で値嵩株の急落が厳しかったことが要因ですが、その後の株価の回復過程から年初来高値驀進を牽引したのも値嵩株でした。

値嵩株より低位の大型株

しかしここにきてそれらの銘柄群の上昇が一服してきたことで、出遅れ銘柄の水準訂正相場が進み出し、NT倍率の落ち着き処を探りだしたようです。平時だった2019年のNT倍率は13.08倍から13.94倍で推移してきましたので、14倍を割る程度までの修正が行われる可能性が高いものと思われます。今後は値嵩株よりも低位の大型株が主役に変わるのではないでしょうか。

底値圏の印刷株やJR各社など

コロナワクチンの効果次第のところもあるでしょうが、まだまだ底値圏で推移している印刷株やJR各社などは、当欄で何度かピックアップしたコニカミノルタやキャノンの後を追いかけるのではないかと見ています。

日々勇太朗

相場見通し

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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