3週連続で陽線
先週の日経平均は前週比末約497円高と続伸、3週連続で陽線となった。前週の2月SQ値(2万9718円77銭)が「幻のSQ値」となっていたため上値の重たさを危惧したが15日にすんなりと抜いてくると上昇に弾みが付き16日には3万0714円52銭まで急伸した。
買い需要は旺盛
2週間で約2000円の上昇はさすがに上昇ピッチが速すぎその後3日間は調整局面を迎えた。今週にも下院を通過するであろう米国の追加経済対策への期待や新型コロナウィルスのワクチン接種の拡大、業績の回復期待などを背景に買い需要は旺盛である。
日銀が金融政策の枠組みを点検
今週、話題となったのが日銀が金融政策の枠組みを点検すると発表したことだ。ここのところの株価の上昇で日銀はETFの購入を1月28日から行っていないがETFの購入は市場が急変動した時に買い入れを積極化することを明確化する方向で調整するようだ。
正式な発表は3月18日~19日の金融政策決定会合で決まると思われるが今までとは少し購入の仕方を変えるようだ。今まででは前場の引けの段階で凡そTOPIXが前日比0.5%以上下落していたら後場から購入をしていたがこの方針をかえるらしい。
ボラティテイは高くなる
折しも18日は前場の段階でTOPIXの下落は0.5%を超えていたが後場からの購入はなかった。翌19日も日経平均で3万円を割れるなどTOPIXも0.5%以上下落したが購入はなかった。日銀の後場からの買いを期待して下げ局面で買いを入れる投資家も多かったため今後どのくらい下がれば日銀が動くのを試す動きも出てくると思われるのでボラティテイは高くなりそうだ。
パウエルFRB議長の議会証言
今週は23日が休日のため4日立ち合いとなる。米国長期金利が1.3%を超えてきている状況で23日と24日にはパウエルFRB議長が半年に1度の議会証言を行う。発言の内容に要注目である。
月末特有のポジション調整には注意
チャート的には週末5日線(3万0220円処)を割れて引けている。11月からの上昇局面で5日線を3日以上割れていたことはないというリズムが継続されているか確認をしたい。
このリズムが継続する間は強い上昇相場が続いていると言えよう。
また、週足では陽線ではあるが上に長いひげをつける形となっている。高値を付けた後のこの形は短期調整局面に入ったと思われるので下値は堅いが上値も重い3万円値固めを意識した展開となろう。
レンジは2万9600円から3万0600円を想定。月末特有のポジション調整には注意が必要である。
(ハチロク)
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp