金融界は弱気、航空業界は強気【転ばぬ先のテクニカル】

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NY続落の割にシッカリ

昨日の東京株式市場は反落しました。しかしNY主要3市場が続落した割に、東京市場はシッカリしています。

QTの影響は読めず

さて、6月に入りFRBの資産圧縮(QT)を始ましました。いつまでQTを続けるのか、何兆ドル減らすのか、具体的には示されていませんが、3年ほどかけて9兆ドルから6兆ドルにバランスシートを減らすのではないかと言われています。当初は月間475億ドルなので1カ月20営業日として1日24億ドルの減少。これがリスク資産市場にどんな影響を与えるのか先が読めません。

インフレ懸念に振らされる

米国株式市場は続落しましたが、今のところはQTよりもインフレ懸念に振らされています。1日発表された5月のISM製造業景況感指数が予想外に上昇したことで米長期金利が上昇。米大手銀行JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOが投資家向け会合で「米経済に打撃を与えるハリケーンはすぐそこにあり、身構えるべきだ」と警告したことも相場の重荷となりました。

航空首脳はリセッション否定

一方で、米デルタ航空とユナイテッド航空の首脳が1日、それぞれ米国が景気後退(リセッション)に突入する可能性を否定し、個人消費がモノからサービスに移行する流れを背景に事業好調が続くとの見方を示しました。

運賃上昇が需要に打撃与える兆候ない

燃料費高などを反映する運賃上昇が旅行消費に水を差すのではないかとも不安視されており、実際に平均運賃は1年前から約50%上がっているということですが、ユナイテッド航空のカービーCEOは運賃上昇が旅行需要に打撃を与えているという兆候は全くないと反論。「われわれは通常の運賃に戻ったにすぎない。高値に感じるのは、新型コロナウイルスのパンデミック期間に人為的に低く抑えられた運賃と比べているからだ」と語りました。どちらの見方が正しいのか、今後、景気指標などを詳しく見ていかねばなりません。

主要3指数は連騰に対する押し目

ただし、主要3指数は5日線と25日線がゴールデンクロスし、この2日続落でも25日線上を維持していることから、現状は先週の連騰に対する押し目と見られます。

2万7000円台固めで個別物色

日経平均は米国市場に比べて非常に下値の堅い展開が続いています。ただ、2万7940円円に200日線が走っており、ここを抜け出すほどの材料には乏しく、当面は2万7000円台固めの時間帯の中、個別物色が続くことが想定されます。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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