32年ぶりの円安【225先物「ハチロク」の裏話】

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32年ぶりの150円台

先週の日経平均は前週末比約200円安と続落したが週足では発射台が低かった為、3週連続で陽線となった。
先週は上値は重いが下値を切り上げる形で上昇しており底堅さも見られる展開であった。
だが、為替が32年ぶりの150円台と円安に歯止めが効かない。

1990年と現在を比較

32年前の1990年と現在を比較してみると貿易収支は7兆6000億円の黒字から14兆3000億円の赤字とマイナスになっている。
製造業の海外生産比率は4.6%から22.4%と約4倍海外生産が増加している。円高に対応して製造業は海外に生産拠点をどんどん移したためさほど円安メリットは受けないのだ。
円の購買力を測る実質実効為替レートは103.97から57.95まで約半分の価値にさがっているのだ。

円安は日本にとってマイナス

日本の食料自給率は4割弱どまり、エネルギーの輸入依存度は9割にも上る。円安は家計にダイレクトに負担増になるのだ。相対的には円安は日本にとってマイナスなのだ。

補助は茶番

石油元受け会社への補助や電力会社への補助は一時しのぎ的な効果しか無く茶番に過ぎない。
現在の円安は金利差を考えると当然の動きであり教科書通りの動きである。この状態で為替介入してもドルの買い場を提供するだけである。

相場は青空天井

ここまでくると円を売っている投資家は余裕をもって見てられるので小手先の介入で流れを変えることは難しいだろう。
32年ぶりのことが起こっているということは既に相場は青空天井であるということだ。今週の日銀会合で何らかの緩和路線の変更を示唆するような発表がなければ更に円安は加速しそうだ。

日本は衰退の一途をたどる

1ドル150円を前提に1バレル80ドルの原油価格が100ドルになると23年度の経常黒字は12兆円から2,3兆円減り120ドルならば経常赤字になるとの試算もある。
経常赤字とは日本から資金が流出していることを意味し一層の円安を招く悪循環になる。
当然、そうなれば約1000兆円と言われる個人資産も海外に流れることになり日本は衰退の一途をたどることになってしまう。

早期の方向転換の決断を

今、金融緩和の方向転換をすれば企業倒産も増加するだろう。だが、日本経済が多少体力があるうちにしないと本当に手遅れになってしまう気がしてしかたない。
早期の方向転換の決断を期待したい。

200日線を明確に抜いてくるか?

相場はどうも2万7300円~2万7400円のゾーンに厚い壁がありそうだ。
その水準は75日移動平均線(2万7492円)を意識した感じではあるがまずは200日移動平均線(2万7229円処)を明確に抜いてくるかがポイントとなろう。
抜いてくると一目均衡表の雲の下限(2万7600円処)を目指す展開も想定できそうである。

今週は個別株主導

下値は10月3日安値(2万5621.96円)からの下値抵抗ラインが2万6800円処に位置するためここでサポートされるかが重要である。
この水準は17日の窓埋め(2万6814.92円)や転換線(2万6804円処)でもあり重要な水準となろう。割れてくると13日の窓(2万6408.31円)埋めの展開も想定できる。

今週は決算発表が多いため個別株主導になろう。レンジは2万6500円から2万7500円を想定する。

(ハチロク)

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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