金利上昇で債券へシフト?【225先物「ハチロク」の裏話】

ハチロク225先物OP|証券市場新聞
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上値の重い展開続く

先週の日経平均は前週末比約161円高と5週連続高となった。
しかし、日足で見れば陰線が多く前場にその日の高値を付けて後場から戻せない上値の重い展開が続いた。
特に為替への反応が高く、円安であれば上昇し始まるが円高で売られる傾向が顕著であった。
第3四半期の決算が続いているが業績を下方修正した企業の下落は大きく全体の上値を重たくしている。

植田次期総裁の評価は?

今週も為替の動きを睨みながらの展開になると思われる。
その面では金曜日の引け後に発表になった次期日銀総裁の植田和男氏の市場の評価が気になるところである。
市場は黒田氏の後任として雨宮副総裁が任命されるとして織り込んでいたので発表と同時に一時は円高に振れたがその後戻している。
大規模金融緩和の路線を大きく変える可能性がある方だと市場は荒れそうだ。
植田氏に決まったとなれば雨宮氏は断ったことになりそのあたりに色んな憶測を呼びそうである。

1月CPIも気になる

また、14日には米国で1月CPI(消費者物価指数)が発表される。
1月雇用統計が予想外に強かったことから利上げ打ち止め観測は後退しているがインフレトレンドを確認する重要な指標となりそうである。

債券で利回りが確保できる

金利の上昇ともに株から債券へのシフトも出ているようだ。
米大手金融機関では今後最大で約1兆ドル(約130兆円)の株式売却が見込まれるとしている。
運用に際して債券で利回りが確保できる状況になりつつあるということだ。
実際資金の動きとして消去法で買われていた日本の高配当銘柄の動きが鈍くなってきている。

企業の姿勢が問われる

東証が発表した2月第1週目の投資部門別株式売買動向でも4週ぶり売り越しに転じており資金を債券へ振り向けている兆候はある。
投資資金を継続してつなぎ留めておくには更に配当利回りを良くするかROEを高めるしかないだろう。
本決算に向けて企業の姿勢が問われることになろう。

騰落レシオでは過熱感

日経平均のテクニカルでは騰落レシオが再度120%を超えて130.03%まで上昇してきて過熱感がでている。
チャートでも先週この欄で指摘した昨年8月の高値を起点とした上値トレンドライン(27800円処)できっちり抑えられており今週もこのラインが意識されよう。

今週のレンジは?

下値メドとしては転換線(2万7562円処)、引け値で割ってくれば要注意である。その下は9日の安値(2万7424円)、75日移動平均線(2万7287円処)、雲の上限(2万7082円処)があげられよう。
一方、上値は上値トレンドラインの2万7750円処、抜けてくれば6日高値(2万7821円)、窓埋め(2万7987円54銭)があげられよう。
今週は2万7000円から2万7800円で上値の重い展開を想定する。

 

(ハチロク)

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