日本株は全員参加型の買いで33年ぶり高値【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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1月4日の大発会は急落

2024年の新年は異例の悲劇で始まった。1月1日に最大震度7の能登半島地震が起り、2日には羽田空港で航空機の衝突・炎上事故が発生した。1月4日の大発会となる東京株式市場では日経平均が一時770円急落する場面があった。急落した背景には大地震と航空機炎上事故が与えた心理的な弱気材料もあるが、米国の長期金利上昇と大型ハイテク銘柄の下落によるところが大きい。

節税対策の売り

23年に大きく上昇した「マグニフィセントセブン(壮大な7銘柄、M7)」アップル、アルファベット(グーグル)、マイクロソフト、アマゾン、メタ(フェイスブック)、テスラ、エヌビディアの巨大テック7銘柄は昨年末12月に評価損が出ている銘柄と一緒に売却し、課税所得を減らす節税対策「タックスロス・セリング」の対象になりやすかった。年明けは、昨年大きく上昇したマグニフィセントセブンだけを長期保有している投資家が長期保有による軽減税率の状態となったのを受け、売りが膨らみやすかった。

33年11月ぶりの高値

しかし、一時的な売りが収まると8日から米国長期金利の低下を好感して、マグニフィセントセブンを中心にハイテク株が大幅高となった。能登半島地震で日銀はマイナス金利を直ぐには解除できないとの思惑で、外為市場では円安が進み、昨年12月28日にドル・円レートは1ドル=140円20銭台だったが、1月5日には145円90銭台まで円安・ドル高が進んだ。日本株は米ハイテク株の上昇と円安を背景に大幅高となり、日経平均は1月10日に3万4000円台を越えると、1月11日には3万5000円の大台を超えて3万5157円まで上昇した。33年11月ぶりの高値だ。

強気相場は暫く続く

1月4日の安値(3万2693円)から僅か4日間で2,464円も上昇した。3万4000円の節目超えからの商品投資顧問(CTA)の株価指数先物の買いが加速し、売り方の買戻しとヘッジ買いを巻き込んだことによる上昇だ。逆張り志向の強い個人投資家もここまで強い相場になると売りに対する警戒心が強まり、買いでないと利益が取れないと考える。売りの投資主体がないことで、3万4000円を越えた真空地帯を一気に駆け上がった。まさに全員参加型の相場展開だ。強気相場は暫く続くだろう。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はメガチップス(6875)、ホンダ(7267)、さくらインターネット(3778)

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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