円高一服と新NISA高価だが・・・
先週の日経平均は前週末比約2199円高と5週連続の週足陽線となった。
先週は4日立ち合いだったが想定以上の上昇となった。
要因としては新年早々に起きた能登地震により1月22日~23日の日銀金融政策決定会合で金利政策の変更はないとの思惑が広がり円高に一服感が出てきたことと新NISAが始まったことが挙げられる。
1月限の先物・オプションの決済週だった
しかし、それだけでは33年ぶりの高値を取り更に上昇に拍車がかかったことの説明はつかない。
やはり、1月限の先物・オプションの決済週だったことが大きいと思われる。
SQ週に仕掛けられることは以前から述べていたが今回は昨年何回もチャレンジしても抜けなかった3万4000円を大幅に抜けてきたたために1月限コールを売っていた投資家が慌てた。
CTA参戦で上昇に拍車
オプションのプレミアムは急騰し証拠金も急上昇する。損切でコールを買い戻すかヘッジで先物を買うしかないのである。
年明けということで売り需要は乏しく上がりやすい状況であった。そこの決済を急ぐ買いが入ってきたから棒上げになった。
高値をを更新したあたりからトレンドに追随するCTA(商品投資顧問業者)が参戦して上昇に拍車をかけてようだ。
過去に無かったコールでの大化け
具体例でいうと9日に1月限コールの3万5000円は5円だった。1枚買えば5000円である。それを今回のSQで決済するとSQ値が3万6025円97銭だから102万の儲けとなる。
5千円が102万円である。行使価格が3万5500円のコールでもSQ決済すれば50万円以上儲かっている。
筆者は長年オプション取引に携わっているが下落過程でプットが大化けすることは年度も経験しているがコールでこれだけ大化けしたことは記憶にない。
今度は売りで仕掛けてくる可能性も
今回のSQでCTAは大儲けしたと思われる。半面ヘッジファンドで大きく損を出したとこもあると思われる。
大儲けしたCTAが今度は売りで仕掛けてくる可能性もあるので相場が膠着し始めたら注意したい。
今年は年初から地震や飛行機事故など想定外のことが立て続けに起こっている。今回の上昇も想定外である。
今年は色んなことで想定外がまだまだ続く予感をさせられる。
調整入りが濃厚
さて、相場の方だが1月のSQ値(3万6025円97銭)は完全に「幻のSQ値」となった。さらに金曜日の日足は「寄り引け同値」の十字線に近い形となった。
ボリンジャーバンドの+3σ(3万5529円33銭処)も超えてきておりチャート分析では調整入りが濃厚と思われる。
需給面でも特殊要因は無くなったため調整入りの可能性が高いと思われる。
今週のレンジは3万4800円~3万5900円を予想する。
本年もこの欄をよろしくお願いいたします。
(ハチロク)
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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